健康づくり体験談・川柳

健康づくり体験談・川柳

過去の受賞作品
平成26年度から令和4年度の受賞作品をご紹介いたしております。

健康づくり体験談

令和4年度 受賞作品
〔最優秀賞〕
認知症予防のために 鹿沼市 髙久 幸子 様(92歳)
認知症は、65才以上で約730万人(5人に1人)だとか。本人は勿論、周りの人達も困る事が多く、なりたくない病気の一つです。私も年とともに記憶が薄らいで、覚えが悪くなってきています。今年92才になりますが、少しでも認知症にならないよう、次のような事を取り組んでいます。
一つめ、難読漢字に挑戦しています。日本語の美しさを味わいながら、クイズ番組等、そこの回答者と共に、漢字を読んでいます。
二つめ、ナンプレ(数独)をやっています。新聞欄のナンプレを切り取って数字を当てはめ、次週に回答欄を見て、自分なりに採点しています。
三つめ、オセロを友人とやっています。負ける事の方が多いのですが、友人との会話を楽しみながら、脳トレと思い対戦しています。
四つめ、スマホを使っています。スマホは複雑で、奥が深く、覚えるのに四苦八苦していますが、皆様に教わりながら、何とか使っています。
五つめ、川柳や短歌を新聞に投稿しています。思いついたら、すぐに紙に書きとめます。たまにですが、選ばれて掲載された時は、とっても嬉しいです。
その他、自然の植物、生き物などに興味をもち、四季のうつろいに目を向けて、日々を過ごしています。
おかげで、今のところは認知症になっておらず、何とか一人暮らしを続けており、離れて住んでいる娘や息子との会話もスムーズに出来ています。
まだまだありますが、ささやかな認知症予防と考え、命のある限り、様々なものに取り組んでいます。日々の暮らしに感謝の気持ちを忘れずに、生きていきたいです。
〔優秀賞〕
健康は一日にして成らず さくら市 大場 文彦 様(89歳)
「健康って何だろう」と考えることがある。年齢が80歳代後半にもなると、身体のどこか衰えを感じる。片足で靴下を履くのも、着衣の着脱ものろくなってきた。人生100年時代といわれて久しい。いくつになってもずっと自分のことは自分で出来る生活を維持したい。この生活を持続するためには、先ず自分の体調を知ることから始めなければなりません。
年一回市が行う健康診査を毎年受けています。その診査結果通知票で自分の健康状態を知ることが出来ます。しかし、データには専門用語記号が多いので理解しにくい、それはかかり付けの医師に見てもらい、説明を聞きます。そのデータを見て医師は適切なアドバイスをしてくれるし、指導もしてくれる。医師の指示に従って、毎日の健康管理に役立てています。
健康づくりに最も大事なのは、食べ物です。身体は食べ物によって作られているからです。身体の細胞は再生を繰り返しながら数年で入れ替わっていると聞きました。その細胞の素材となるのが食べ物です。五大栄養素をバランスよく補給することに心がけています。
新聞、テレビ、雑誌等には健康情報が溢れています。これらを見ていると健康を損ねている人が相当数いることが推察されます。私はこのような健康情報を横目に、自分自身の健康づくりに挑戦しています。毎朝のラジオ体操は欠かしたことがありません。体操の後、近くの公園で、背筋を伸ばし大股でウォーキングを約1キロメートル、その公園のガードレールパイプを握って、腕の屈伸運動を20回、このような日課を20年以上続けています。「継続は力なり」です。
高齢になっても身体を動かし、物事に関心を持ち、人との出会いを大切にし、充実した老後を生きがいにしています。健康でいるだけで、国の医療費削減に寄与できるのです。
〔優秀賞〕
健康づくりは歩きが一番 日光市 齋藤 紀子 様(82歳)
私が朝の散歩を始めたのは40代前半の頃だった。忙しい家業に追われ腰痛になり、あちこちの整体師のもとに通ったが、さっぱり良くならず、かと言って仕事を休んで寝ているわけにもいかず、仕事は面白かったが体はつらかった時期でした。
そんなとき、かかりつけの先生に「一番のクスリは歩くことだ」といわれ、翌朝から仕事が始まる前に、毎朝4時起きして東照宮・輪王寺方面を雨の日も台風の日も一日も欠かさず歩いたところ、いつの間にか腰痛は治り、以後、朝の歩きは日課となって現在に至っております。毎日つける日記帳は8月31日現在で10,292日、年に直すと28年2ヶ月12日になり、毎朝4時と6時の2回、1日約1万歩歩いています。4時の歩きは「誰も歩いていないところで倒れでもしたらどうするの!」と娘や孫に叱られ、ひと月ほど休みましたが、明るくなったこの頃は習慣で起きてしまうから歩かないのは勿体なくてまた歩き出しました。おかげで腰も曲がらず82歳という年齢の割には“若い”と言われております。まだ、人のお世話にならず人生を謳歌出来そうです。
私の経験から自分で出来る健康管理は歩くことが一番だと思います。歩きは金もかからず、歩こうという意志があれば毎日続けることが出来、一石三鳥!おすすめです。
〔佳作〕
私の健康づくり「ボケない。転ばない」 市貝町 永嶋 静江 様(88歳)
先日の新聞によると県内に100歳以上の高齢者は1,244人いるとのこと。88歳の私は、大変、元気づけられた。「よし、ボケるものか。転ばないぞ、寝込まないぞ。」と叫んでしまった。健康の大切さの情報の多い今、私は、①ボケ防止にナンプレを解き続ける、②転ばないために足腰を鍛える(野菜づくりをする)に取り組むことにした。
ナンプレは始めて4年。平成30年下野新聞に初めて紹介があり、今は215回。1回目から欠かさず毎週土曜日を楽しみに起きてすぐ解く習慣である。それから朝食の準備、朝食をすませ、野菜づくりに出る。去る9月には運転免許証再交付された。認知検査は90点の成績に驚かれた。一人暮らしだが文書処理や一斉のこと自分で出来る。自分なりにボケは感じない。ナンプレの成果と思っている。友達にも効果事例を伝えた。コロナ自粛の時で老人の頭体操に最適だと喜んでくれた。
次に転ばないこと。それには足腰を鍛えることである。全身を動かすので野菜づくりはよい運動になる。畑までの道のりは約1キロだが往復歩いている。一日に二往復、三往復することもある。農道具は畑小屋へ常置し収穫の重い物は孫子の助けで運ぶ。150坪位の畑に下手ながら少しずつ何でも育てている。掘る、さくる、草取り、収穫等みな手作業だが、疲労にならないように水分をとり休みながら働いている。まもなく芋の収穫や大根、白菜まき作業が待っている。全身の曲げ伸ばし、ねじり回す等、足腰を鍛える運動になり、よい健康づくりである。
ボケの多い高齢化時代に頭の運動の大切さを強感すると共に転んで怪我をしたら大変な事である。歩けない、寝たきりになって内臓や全身が衰えて短命の原因となる。
私、個人としての健康法「ボケないぞ。転ばないぞ」をしっかりかみしめて、丈夫な身体づくりを続け、100歳以上高齢者仲間入りをしたいと願っている。
〔佳作〕
ボランティアで健康長寿 宇都宮市 唐澤 照雄 様(87歳)
健康な人とは、健全な身体と気力を持ち備えた人だと思います。
適度な有酸素運動を取り入れたウォーキングは大勢の人達が実践しています。私も、毎日1万歩以上を日課とした生活を5年以上継続し、血圧は120後半を安定維持し確かな効果を実感しています。
このように運動による健康管理は取り組み易いのですが、充実した気力を保持する生活習慣も健康維持には大切なのですが、いざ実施の段階では取りつき悪いものです。
しかし「病は気から」と言われています。「日々を生きる喜びを味わいながら充実した生活を送りたい」そんな思いから私は、縁あって永年ボランティア活動をしています。ボランティア活動は、仲間との会話や協同作業などから脳神経の活性化や自制心などが養われて、結節毎には達成感も得られます。
また、世の中のお役に立つと思う自意識の高揚からか、独特なホルモンが抽出されるような少し爽快な気分になり体内臓器にも良い効果があるようです。
自身の健康管理と相まって世間のお役に立つ、こんな素晴らしいことはありません。高齢になるにつれ、決まった日課もなく唯何となく日々を送っている生活に陥りやすくなりますが、皆様もご自身の健康状態を考慮したボランティア活動に気張らず気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
私は、これからも諸事情の許す限りボランティア団体に身を置き、ほんの少しプレッシャーを負荷して、充実した健康長寿を継続したいと思っています。
〔佳作〕
健康づくり体験談 那須塩原市 鎌田 安喜 様(75歳)
健康の源は、円満な暖かい家庭が基本、あとは各人に合ったセルフケアする事だと思う。私達夫婦は十数年前からジムに通い、ボランティア、マラソン参加、散歩等に励んでいた。その後リハビリを要する大病を患ったが、その際、日頃鍛えてた筋力が大きな原動力となって奇跡的回復をもたらしてくれた。その経過と家内の献身的支援とを併せての健康づくりの話を参考にしていただければ幸いです。
私は4年前に脳梗塞を患い右上下肢麻痺。リハビリ後も車椅子一歩手前の後遺症が残ってしまい、これからの人生を考えかなり落ち込んだ。
そこで人生は一度限り、無事だった左手足を中心とした体力を使って思い切って困難に立ち向かってみようと心に誓った。しかし退院後も幾多の難問が山積み。
まず家内が車を運転できない事、アパート階段の上り下り、バス停までが遠い等。早速家内共に階段への挑戦。二日間で手すりを頼りながらも自力で可能に、次はバス停までの歩行を一ヶ月で成し遂げホッと一安心、いずれも強靱な左足が支えてくれたお陰。
次は生活範囲を拡げるため自転車への挑戦。初めは苦労したが乗り始めると2,3キロまで走行可能となり、何よりも嬉しかったのは家内と近くのレストランで一緒に食事ができた事、少しは恩返しができたかな。
次は健康づくりの最大目標としていた水泳への挑戦。いざ始めると悪戦苦闘の連続。そこでパラリンピックの選手の活躍に刺激を受け再猛特訓。短期間で泳ぎ達成、現在も継続中。それと同時にできるだけ表に出て陽に当たり外の空気に触れたり気分転換を図っている。
最後は最難関への挑戦(杖なし歩行)。家内が寄り添い一歩一歩ゆっくり歩く事の繰り返しで、半年かけて300メートル歩けるようになった。日頃から健康づくりで鍛えてきた筋力が、私が窮地に陥った時にここ一番奇跡的回復の手助けをしてくれるとは夢にも思わなかった。
これまでの幾多の挑戦は無謀かもしれませんが一度諦めたら終わりです。人生は一度限りです。先日いつもの公園で2、3才の女の子と母親が歩き回って遊んでいました。この子が生涯無事で走り回れる事を祈りながら私は今その脇をゆっくり歩いています。
令和3年度 受賞作品
〔最優秀賞〕
:健康づくりは運動と食事 さくら市 大場 文彦 様(88歳)
毎日元気に過ごせる健康な身体を維持するためには、「身体を動かすこと」と「バランスのよい食生活」が基本です。
私は30歳代からラジオ体操を始めて、88歳になる今も続けています。また、ジョギング、ウォーキングは 30年以上続けています。何でラジオ体操とウォーキングかと云うと、私は野球、ソフトボール、バレーボール、テニス、卓球など、スポーツの球技はどれをとっても下手なのです。そこで球技が駄目なら、どこでも直ぐにやれるジョギング・ウォーキングがいいのではないかと考えてはじめました。
ラジオ体操は近くの公民館でやっているが、毎朝、午前6時30分前にラジオの電源をいれ、音量を調節して待つこと数分。いつものメンバー4~5人が集まってくる。ラジオ体操が身体に良いのは、人の身体に300ぐらいあるといわれる筋肉が、全部動くように組み立てられていて、普段使われていない筋肉を伸び縮みさせ、足腰の柔軟性に役立たせています。
もう一つ健康づくりに欠かせないのが、身体づくりの基本の栄養です。蛋白質・脂肪・炭水化物の三要素とビタミン、無機質などの補給です。
因みに、私の朝食は、乾燥大豆・乾しクルミ・乾しぶどう・食べる小魚・チーズ・バナナ・もやし・乾燥しじみ・すりごま・麩・わかめ・とろろ昆布・酒かす・凍み豆腐・梅干・酢・味噌・ヨーグルト、そして季節の果物などいろいろですが、どの品も少量です。全部あわせても300~400グラムほどです。昼食と夕食は焼き魚、肉入り野菜炒め、御飯、味噌汁。週に2~3回は麺類です。1日約2リットルの水も飲みます。このような栄養管理をしてくれる妻には感謝です。
高齢者の一人ひとりが健康になれば、国の保険財政に寄与できるはずです。毎日元気にウォーキングを楽しみたい。
〔優秀賞〕
我が日常・・・毎日の生活 宇都宮市 海老原 昇 様(75歳)
平均寿命が延びた現在、人生90年、いや100年時代と言われている。人口の90歳以上の割合は、男性が 26%・女性は 50%と聞いて驚くが、自分もその年齢に近づいている。
今年、めでたく?後期高齢者の仲間入りをしたので、毎日行っていることを振り返ってみたい。
早寝早起きは三文の徳と言われるが、夜9時頃には寝るので朝も早く起きられる。5時前に起きることが多い。仏壇のお茶・お水・ご飯・花の水取り換えをして、亡くなった両親や先祖の供養をする事から一日がスタートする。体重・血圧・体温を測り、折れ線グラフに記入し昨日の食事内容も簡単に記録する。勿論、この時代であってもアナログである。記録用紙は56枚目に入り10年が経っている。記録をつける習慣は、当たり前のことになり苦痛に感じていないのが不思議でもある。
健康に関する情報が多い時代であり体によい食物をとることも重要であるが、昔から言われている一日3食をリズムに食事を摂る。長年、積極的にヨーグルトやキウイ、玉ねぎを毎日食べるよう心掛けている。朝食後は、テレビ体操とラジオ体操を欠かさず20分の運動を行うことを日課にしている。更に、膝への負担を考慮しながら散歩なら1万歩、自転車なら10キロ以上を目標に、教養(教用)教育(教行)を実践し出かける機会を作るよう心掛けている。
また、60年以上続けているソフトテニスをいかし、週に1~2回のコーチを頼まれ若い選手と一緒に汗を流し、楽しい会話でストレスを発散し心の健康も保てている。趣味までにはまだなっていないが、70歳の手習いで書道に親しみ、心静かに筆を持ち書の世界で心穏やかに過ごす時間もよいものである。
年1回の生活習慣病健診と3か月に1度の歯科受診を健康管理に活かしている。特に食後の歯磨きは歯間ブラシを使用して丁寧に行い、8020運動の実践を進行中である。診察で歯科医さんに褒められ、やる気を維持している。「人に褒められることはいいものだ」と実感する時である。健康であるためには、心の安定が不可欠であるが、3歳の孫が食事をする時に、「みんなで食べるとおいしいね」と、満面の笑みで家族を元気にしてくれる。
毎日やっていることなので苦しいと思わないから長く継続できているように思う。気負わず普通のこととして、これからも続け孫のえがおに癒されながら、セカンドライフを健康に楽しみたい。
〔優秀賞〕
自己流ウォーキングを楽しむ 宇都宮市 唐澤 照雄 様(86歳)
私の健康法は、自己流ウォーキングです。ウォーキングを始めて3年余りですが、効果は確かです。
発端は健康診査で高血圧と腎機能の低下を指摘され、精密検査の際に医師から「適度な運動と塩分控えめの食生活」の指導を受けたからです。
早速図書館に行き、各種の健康書の中から特別な用具や場所を必要としない、だれにでも出来そうなウォーキングに決め、数冊あった専門書から共通的事項を抜粋し、「1日1万歩の継続」を目標に第1歩を踏み出しました。気負って始めたウォーキングも、あまりの単純さと成果が期待した程でもなかったことから飽きがきて脱落しそうになったとき、継続の効果を強調されていた先生方の言葉を思い出し踏ん張りました。
そこで、一般的な歩行要領を基礎にして少しずつ自分に合うように改良した歩行を取り入れ、自覚を鼓舞しました。
歩行の数値は1日のトータルと割り切り、気象状態や都合のつく時に1日何回でも歩き出す習慣をつけました。また歩行方法も高齢による歩速や歩巾の低下防止に、4mのガードレール・3mのガード柵を活用し通過時間を計測したり、横断歩道の白線間隔90㎝を意識して渡るなどしてチェックしています。呼吸方法も、負荷の加減や歩数で呼吸数を調整するなどして、心肺機能の活性を促しています。
コースでは、季節に敏感に反応した風景から心も癒され、野外ならではの心の健康にも役立っています。
このような自己流ウォーキングと食事管理が相俟ってか、始め頃150あった血圧が半年位で130台になり、今では3ヶ月毎の受診でも120台を安定維持する迄に成りましたので、これからも自己流を更に発展させながら、人生の歩みと共にウォーキングを楽しんで行きたいと思っています。
〔優秀賞〕
わたし流健康管理術 さくら市 内山 正 様(77歳)
筋力トレーニングを始めて今年で30年になる。飽きっぽくて何をやっても三日坊主の私が、喜寿になる77歳の今日まで、よくぞ続けて来たものだと思う。筋トレを始めたきっかけは、肥満の解消と筋力アップが目標だった。初めはジムに通っていたが、定年後は自宅でダンベルやバーベルその他の器具を使って、週3日のペースで全身を鍛えている。お陰で体重が20キロ減り、筋肉もつき太りにくい体質になった。まさに「継続は力なり」を実感している。
妻も70歳を過ぎて自分の体力の衰えを自覚したのか、今まで私がいくら勧めても全く興味を示さなかった筋トレを、やっと重い腰を上げて始めたので、今では夫婦仲良く共に汗を流している。
そして高齢になると、どんなにトレーニングを休まず続けていても、年を追うごとに筋力が衰えてくるのを止めることは出来ない。
しかし、私と同年代の何も運動をしない人達に比べれば、筋力の低下する速度は、筋トレを続けているお陰で緩やかになっている。
だが一旦筋トレを止めてしまうと、僅か数ヶ月で筋力と筋肉は急速に衰えてきて、年相応の老人レベルまで戻ってしまい、妻に頼まれたビンの蓋も開けられなくなってしまう恐れもあるのだ。ちなみに、私の握力は衰えたとは言え、今でも55キロを維持しているので、トレーニングを続けている限りビンの蓋が開けられないという心配はないだろう。
また、筋トレと並行して歩行能力を保つために、夫婦で毎日40分のウォーキングを行っている。しかし体調が悪い時には、頑張り過ぎないで適度に休むことも、長く続けていくための「コツ」だと思う。
これからも健康を維持するために、夫婦で筋トレやウォーキングを無理なく続け、自分の身の回りのことは自分で出来るように、一日でも長く健康寿命を伸ばしていきたい。
〔佳作〕
趣味を生かして健康長寿 宇都宮市 唐澤 到子 様(80歳)
私は、趣味の押し花を生きがいに健康長寿を心掛けています。
友人の紹介で押し花教室を見学し、楽しそうな雰囲気で取り組んでいる様子を見て、感動しその場で入会してから20年が経ちます。
押し花は、自然の植物を素材にしたアートですが、進行して行くそれぞれの過程で色々な思考や動作が要求されるので、健康な心身の醸成になると思います。
先ず、材料の採取では庭先や道端の草花は勿論、木の葉や野菜の皮なども貴重な素材になるので、仕上がった時の姿を想像しながら採取してゆきます。日常の散歩で目を付けておいた草花を、作品の色合いを考えてベストの頃に採取できた時の嬉しさは最高です。名も知れない植物も、図鑑を見て調べるので愛着が沸き作品に込める想いも増します。
次に、素材が水分で変色や腐敗しないように水分を押し出す作業ですが、重しの強さ加減や材料の向きなどによって、綺麗に仕上がったり想定外だったりするので、経験から得た感性が研かれます。
材料が揃うと作成に入ります。台紙にピンセットで張り付けて行く繊細な手作業なので指先の運動と集中力が要求され、知能の低下防止に役立つと思います。
このような工程で、1作品に1か月位かけていますが、作品が出来上がった時の達成感は格別です。
押し花は、奥行きが広いので初心者からベテランまで、レベルによっていつ迄でも楽しめる手軽にできるアートです。
私達の会は、1か月2回の集まりですが、作品の出来映えや行き詰まった時の体験などを情報交換して、更に向上を目指して楽しんでいます。そして教室後はおしゃべりで花を咲かせています。
これからも、仲間と共に押し花人生を楽しんで行きたいと思っています。
〔佳作〕
健康づくり体験談 足利市 清 昭次郎 様(86歳)
私の健康感は、「元気で、幸せに、格好良く 悔いの残らない人生を生きよう」です。
何もしなければ、自分の健康が逃げてしまう、
何もしなければ、楽しい家庭が逃げてしまう、
いずれ最後は、幸せにピンピンコロリです。
私の一日のスタートは、自分自身の「健康な身体作り」から始まります。
  • ①自己流・ストレッチ&スクワット
    東洋医学的要素をベースにしての柔軟な運動を実施、各関節や筋肉など、腕・肩甲骨・腰・脚・手及び足などを指圧、又は柔らかく揉みほぐし自分自身の手・足のケアをする。
  • ②ラジオ体操
    NHKラジオ第2放送により、6時30分~6時40分ラジオ第1・第2を実施、聞きなれた懐かしいメロディーが流れてくる。音楽とかけ声に合わせて体を動かす「ラジオ体操」。わずか10分の運動ですが、少し早いペースで15分間ウォーキングしたのと同じくらいの運動量があるんだそうです。ラジオ体操は「いつでも」「どこでも」「誰でも」「場所もとらずに」出来るものという基本理念に基づき作成されました。この体操はふだん使わない筋肉や関節をまんべんなく使うから体にいいのです。
    これからもラジオ体操の継続を心掛けて、健康寿命を延ばすよう努力を続けたいと思います。
  • ③ウォーキング(AM7時出発)
    所定のコースをほぼ毎日実施、約8千歩で1時間20分程のコースです。他に4~5コースあります。天候不良の場合は無理せず中止します。渡良瀬川南岸の土手上の道路約 1.5㎞もコースに入っており、四季折々の風景が目を楽しませてくれて、爽快な気分と心地良さを心に刻む毎日です。
    また、冬季の渡良瀬川は寒さを忘れさせる景色が目に入ってきます。目の前に赤城山・遠くに浅間山、更に遠くに小さく見える日本一の富士山など真白な雪化粧した山々の眺望は格別なものがあります。最高のロケーションを楽しみながら歩く毎日です。自然と健康な身体を維持してくれます。
最後に私からの贈る言葉
生きている限り、健康で、幸せに、笑顔のある暮しがしたい。
早朝3セット運動でこれがかなえられると信じます。
〔佳作〕
:歌あり笑いありそして散歩 宇都宮市 井澤 知子 様(79歳)
私は、あと4か月で80歳になる。でも昔のお婆ちゃんと違い、元気いっぱい。
65歳の時、地元の老人会長に推されてなったとき、私は老人会でまず一番先にやることは、カラオケだと思った。集会所でカラオケをやることを当時の自治会長に了解を得るところから始めた。マイクや音響などはリサイクルショップで私が用意。歌詞カードがないと歌えない機種だった。それでも皆は大喜びだった。感激の第1回目のカラオケは、忘れもしない平成20年5月8日だった。
あれから十数年、今もわが団地には週1回のカラオケの日が健在である。現在はテレビの画面に映像が映る。マイクはワイヤレスである。自分も唄うが昔の歌はいい。それにカラオケに来る時の皆は、おしゃれをして来る。
老人会には、カラオケのほかに卓球とグラウンドゴルフがある。私はそのどちらにも籍を置き、卓球は週1、グラウンドゴルフは週に2回。
卓球の時は、集会所から笑い声が絶えない。それも声を立てて思いっきり笑う。ラケットをもって真剣に対戦し、負けると席に戻って、再び笑いの中に入ってくる。みんな仲良しだ。卓球のレベルもすごい。
老人会とは別に始めたスポーツがある。ノルディックウォークという2本の杖を使ってウ ォーキングするスポーツだ。募集では定員があり3日間の研修に参加が条件だった。
現在は、週に3日ほど、友達と夕暮れ時の田園の中を歩く。杖なしで目標の道の駅まで行こうとすると途中でUターンしたくなるが、杖があると全く疲れ知らずで行ける。支柱が4本なので、足や腰への負担が少ないからだろうか。友達は姿勢が前かがみ気味だったが、いつの間にかシャンとしてきた。この2本の杖のお陰と言い切る。
いつまでも、趣味やスポーツを楽しみながら、仲間と一緒に素敵な齢を一年、また一年と重ねていきたい。
〔佳作〕
人生100年の時代に向かって。 宇都宮市 秋場 洋子 様(75歳)
「今日、この教室に出席しているみなさんは、きっと大丈夫。
人生100年の時を迎えられるでしょう。」
「うわ~、は、は、は、は。」とみんな嬉しい笑顔で大笑い。
市の講座から O.B会に移って、月2回の体操教室のはじまりの様子です。
認知症予防として、スクワットや片足立ち、かかとの上げ下げ等のストレッチ体操や誤えん予防の体操等、先生の巧みな話術に誘導されて、楽しい2時間を過ごします。
習得した諸々の運動を自分なりにアレンジしながら、日常生活の中に無理なく、自然に取り入れています。
いつの間にか、体重も適正に維持でき、膝の痛みも大分やわらいできました。
身体的な健康は勿論大切ですが、平行して、心の健康も大切であろうと痛感しています。
一日、楽しくマイペースで過ごせるように心掛けています。
気の持ちようで、安定した心が保て、心と身体のバランスがとれてこそ、本当の健康が維持できるのではないでしょうか。
夜、足腰の軽いストレッチをして今日一日を振り返り、楽しかったことと、嬉しかったことを10個思い出します。
例えば
  • (1) 天気が良くて洗濯物がかわいた。
  • (2) せみの鳴き声が虫の声になっていた。
  • (3) 二荒山神社の階段が登れた。
  • (4) 孫から元気な動画がスマホに届いた。 等々。
嫌なこと、つまらなかったことは数えないことにしています。
そして今日一日に感謝します。
こんな老人の健康維持法も「あり」ではないでしょうか。
〔佳作〕
私の健康づくり体験談 宇都宮市 飯塚 キエ 様(80歳)
私は現在80歳です。この年齢になれば誰でもある若干高めの血圧・コレステロール、たまにする動悸の他に問題は無く、入院をするような大病もせず健やかに過ごしていることに幸福を感じています。
32歳の時に夫を亡くしたため働きに出ることになり、勤め先が差ほど遠くなく運転免許も無かったので、40年間雨の日も風の日も雪が降っても自転車で通い続けました。そして何処へ行くにも自転車をこいで行き、勤め先の社長が亡くなった時も葬儀場へは自転車で乗りつけました。勤め先の人からは自転車族と言われていました。そのおかげで足腰が弱らず、今でも歩くことが苦ではないのだと感じています。
勤めを辞めてからは市保健センターで行われている体操に通っています。みんなで行うのは単純に楽しいので欠かさず通っています。また、その場所まで出向いて行くにはきちんとした身支度をしていく必要があるので心に張りが出ます。今日用、今日行くとは良く言ったものです。自分にも当てはめ楽しく用を作り張り切って出掛けるようにしています。
コロナ禍となってからは朝6時25分からのテレビ体操を365日欠かさず行っています。体操をされる孫の様な可愛らしいお嬢さん方とピアノ伴奏の先生の衣装や笑顔を朝から見るのを楽しみの一つとしています。
食事は好きな物を少しずつ食べる様にし、そこにテレビ等から得た情報から体に良い食べ物をその都度取り入れる様にしています。納豆に酢を入れて毎晩食していますが、臭いがキツく家族から嫌がられていますが気にせず続けています。
健康は体とともに心もそうでなければバランスは取れないと感じています。最近お見かけするタキミカさんの様に体も心も元気ハツラツを目指し、これからもコツコツと自分に合った健康法を見つけて継続したいと思います。
〔佳作〕
私のペースで 宇都宮市 神山 純子 様(75歳)
「私、スポーツクラブに通うことにしたのよ。あなたも一緒に通いましょうよ。」
最近、友人から、そう声をかけられることが増えてきました。
しかし、のんびりマイペース、しかも自分に甘い私は、みんなで並んで走ったり、機械を使って筋肉を鍛えたりすることがちょっと苦手なのです。
夏の暑さも峠を越え、涼しい風が吹いてきた頃、虫の声に誘われて、近所の公園まで散歩に行くことにしました。
緑の中をのんびり、ゆっくり、ウォーキング。一周1㎞にも満たない小さな公園ですが、自然がいっぱい。2人でも抱えきれないくらいの大きな樹や、大きく枝を伸ばしたポプラが風に葉をなびかせていて、思わず大きく深呼吸をしてしまいます。NYのセントラルパークと思えば思えなくもないような目に眩しい緑の芝生が広がります。
歩きはじめたばかりの幼な子が、母の後ろを追って、よちよち歩く姿に思わず、声をかけてしまいます。近所の人に会って、10分ほどの立ち話。なかなか、足が進まないという一面はありながらも、鳥の声、金木犀の香り、緑の風を感じながら、小一時間のウォーキングです。
胸いっぱいに空気を吸い込んで、青空を仰ぐ。
「私は、今、生きている!!」
歩くって楽しい。
歩けるって嬉しい。
ドーパミンのおかけでしょうか。
適度に歩いて、身体と心と頭のリフレッシュ。
これからもずーっと続けられそうな、心地良い、私のペースに合った健康法です。
令和2年度 受賞作品
〔最優秀賞〕暮らし部門
足りない栄養、ありませんか? 住所:壬生町 荒川 正一様(76歳)
私が健康に気を遣うようになったのは妻を亡くしたのがきっかけでした。当時、子供達はまだ幼く本当に大変な毎日でした。日々の生活をなんとかこなしている状態でしたが、ここで私までもが倒れてしまっては…と思い健康的な食生活にするよう心がけるようになったのです。
食事は自家製の旬の野菜中心。免疫力を上げると言われているヨーグルトやきのこ類などは毎日とるようにしています。そして汁物を作る際には、人参・玉葱・芋・きのこ類・レンコン・豚肉・わかめ…とこれでもかというほど具材をたくさん入れます。さまざまな種類のおかずを作れれば良いのですが中々料理ばかりに時間を使うことができないため、一品の中に少しでも多くの具材を入れるようにして、栄養満点かつ手軽に取り入れるようにしています。自家製というのもとても良いもので、野菜を育て収穫する喜びを味わいながら食事を楽しむことができます。
しかしながら今年。肩の腱板が切れ手術を受けることになってしまいました。その際、筋肉量が足りないことが判明。とにかく野菜を食べているから大丈夫、と無意識に思い込んでいたことにはっとしました。肉などのたんぱく質もしっかりとらなくてはいけないのだと痛感しました。当たり前のように言われていることかもしれませんが、さまざまな食品をバランスよく食べることが大切なのです。
それ以来、肉や乳製品などこれまであまり積極的にとらなかった食品もバランスを考えて食べるようになりました。
だいぶガタがきていますが、妻を亡くして約30年。おかげで妻の分までなんとか元気に過ごすことができています。おもしろいことに、最近4才の孫が、私の影響でしょうか、「これは健康に良いから食べよう。」と言って私の育てた野菜をおいしそうにたくさん食べてくれています。その笑顔が一番の元気の源となっているのかもしれません。
〔優秀賞〕運動部門
わたしの健康づくり 那須塩原市 福地 友子様(75歳)
私は今年の5月で後期高齢者の仲間入りをしました。子供の頃から年に1、2回風邪をひいて熱を出し、寝込むことはあっても今まで大きな病気やケガもせず入院したこともあり ません。町の定期検診でも指摘事項は無く、そこそこ健康体だと自負しています。
私が高齢者に運動が必要と思ったきっかけは60歳で定年を迎えほっとして3ヶ月が過ぎた頃、日常に張りが無くなり体力気力の落ち込みを感じたことです。
勤めていたころは休日に夫とウォーキングしたり、近場の山に登ったりして適度に運動はしていましたが家でいる時間が増え、筋肉が衰えたのか、登山がきつくなってきたのです。
何かしなければと考えていた矢先、新聞で他市自治体の「スポーツカレッジ講座」の募集記事を見つけ、早速受講しました。年齢男女の区別なく、ストレッチ運動や体を使うゲーム、脳トレなどその道のプロの指導により仲間と共に楽しく体を動かし気持ちの良い汗をかき、脳を刺激され充実した時間でした。中でも高齢者向けの科目が一番興味があり役立ったと思いました。
3年受講して得たことは私達高齢者にとって健康寿命を延ばすことが大切であり、その為に日頃の運動習慣をいかに身に付ける必要があるかということでした。
受講後は資料を見て先生方の指導を思い出しながら自宅でやってみたものの一人では楽しさが感じられず……相談した町内の友人のアドバイスを受け、自治公民館で「高齢者の体操教室」と銘打って呼びかけた処、60過ぎの女性十数人の申し込みがありました。
「自分の健康は自分の手で」をスローガンに転倒による寝たきりの予防としてストレッチ運動を中心に全身の柔軟からスクワットやバランス運動などを組み入れ、1時間、週1回のペースで始めました。
多少きつい運動もメンバーが声掛け合い、励まし合いしながら現在も続いており私の健康維持にとってかけがえのない時間であり生きがいとなっています。
週1回、仲間の元気な顔を見ながら近況、体調などの情報交換のお喋りも楽しく、運動の内容もテレビで見た運動が良かったから取り入れては!?とかメンバーから出たものをメニューに入れたりして、少しずつ進化している気がします。何よりメンバー一人ひとりが運動習慣が身に付き健康を維持しようと常に思うようになったことがこの教室のプラス要因ではないかと。
新型コロナウイルス感染防止の為、3月より活動を休止していますが、1日も早く再開できるよう待ち望んでいます。「継続は力なり」を合言葉に10人の仲間とこれからもずっとこの教室を続け健康長寿を目指していきたいと思います。
〔優秀賞〕暮らし部門
毎日の生活 塩谷町 小野﨑 千鶴子様(82歳)
コロナ禍にあって、生活スタイルも変化し独居老人にとっては自粛によるマイナス面が増えています。雨の日や酷暑日等には訪れる人もないと一日中会話のない日もあり「歌を忘れたカナリヤ」です。
しかし退職後の生活習慣がプラスになっています。起床は5時、先づ新聞に目を通してから、夏期は水分を摂って、何年来、継続している40分のウォーキングに友人と出かけます。
ウォーキング中に常連さんとあいさつをかわし、山々の季節の変化に感動したり、途中で農家から新鮮な野菜をいただいて早起きは三文の得です。
食生活については、世の中で食べられる物で嫌いな品はありません。
三食を家にいる限り定時に食べます。
検診で朝食抜きが私にとってはストレス。
頭で食べると食生活の研修で学んだので栄養バランスを考えて、主食は米が好きなので150g(普通茶わん1杯)、主菜は肉か魚を必ず、副菜は季節の野菜、海そう類等を。乳製品は牛乳、ヨーグルトを。果物は季節の品を。チーズ等も。昼食後にその日摂取しなかった品を夕食の献立に加える等工夫をしています。
30年余り、間食はしていません。独居になってからの習慣になり、お茶菓子類は買い置きしないので、友達は自分達で持参してがわが家のルールになっています。
水分摂取には特に注意しています。起床時にコップ1杯、食事後はお茶、入浴前と入浴後、ねる前に、そして、寝室にペットボトルを持参し、特に夏は居間のテーブルに置いて時間で少量でもが習慣になりました。
昨年9月から6ヵ月間週1回町主催の「脳の健康教室」に参加し、数字盤による脳トレで時間を計り、読み聞かせと漢字の書取り、たし算、引き算の計算でこれもタイムの記入で認証予防と仲間との交流が深まりました。
その後も自宅で継続しているので自粛中の時間を有効活用しています。
しかし、1年前に右が緑内障で失明し、片眼で読み書きする不自由な生活になりましたが地域の人達に助けていただいており感謝の日々で幸せです。
眼科受診すると目をぶつけないように、転倒しないようにと言われています。
私に出来るボランティア活動はさせていただき、地域の人達との交流を大切に地域にあって生活したいと思います。
健康診断の受診で自己管理し、インフルエンザ等の予防接種により感染予防して周囲に迷惑をかけないように生活をしていきたいと思います。
〔優秀賞〕生きがい部門
音楽は健康づくりの妙薬 野木町 中尾 清茂様(75歳)
健康に対する考えは、今に始まったことではなく、不老長寿と言う言葉があるように、今も昔も変わりなく、人は健康長寿に関して深い関心を持っています。
日本人は長い間、「人生五十年」をうたい文句にそれぞれの時代を生き抜いてきました。
近年、日本人の平均寿命は飛躍的に延びて、「人生百年時代の到来」とまで言われるようになりましたが、私の寿命の目標は、これを更に上回る百二十五歳を目標におき、「寿命の限界に挑戦」することを、日々の行動目標として活動しています。
私は今年、後期高齢者と言われる世代にはいりました。町のシルバー人材センターに身を置き地域社会と繋がり、詩吟や水彩画を通じて多くの仲間と関わっています。
私は音楽が大好きであり、誰に教わるでもなく始めた下手なハーモニカや、尺八を吹き、民話を語っては、介護施設やサロン等でボランティア活動を続けてきました。何処の団体に所属することもなく、文字どおりフリーのボランティアとして独り活動を行って十年近くになります。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延は、私の些細な楽しみにも影響を与え、今ではこれらの活動全てが途絶えてしまったのです。
私は三年前から、私自身の健康づくりの一環として、子供の頃によく歌った童謡や唱歌、成人してから歌った歌謡曲等を、自作の音階歌集にまとめています。
正直なところ、私は楽譜を読むことはできませんが、私は自分の選んだ歌の全てを音階に置き換え、ドレミの七音階でメロディーを記憶することに取り組んでいます。
音階でメロディーを奏でることができるようになると、次は楽器演奏に繋げるのですが、意外にも音階で曲のメロディーを記憶すると、楽器演奏は難なく可能となります。
今私は、これをキーボードとハーモニカにより同時演奏をすることに挑戦しています。音楽が健康づくりにつながることは実証されており、歌を音階で覚えることは記憶力を高めることにも繋がり、認知症の予防に期待が持てるのではと取り組んでいるのです。
アメリカの詩人、サミュエル・ウルマンの「青春」と言う詩に、「青春とは人生のある期間ではなく心の持ち方をいう…」と言う一節があります。
今一度、青春を味わってみませんか。心の若返りのために、ドレミの七音階でメロディーを奏でることに挑戦してみませんか。新しい世界が見えてくるはずです。
この時期、コロナウイルスへの対処を抜きに、健康づくりを語ることはできません。
「マスク」、「手洗い」、「うがい」、「三密(密閉、密集、密接)を避ける」の基本を実践することが、健康づくりの第一歩ではないでしょうか。
〔佳作〕生きがい部門
カラオケと俳句と 那須烏山市 水野 信一様(79歳)
後期高齢者にとって日々元気に生活することはすべての活動の基本であることは言うまでもない。その為の体力作りや毎日の食事管理、趣味の活動等々、皆さんはおはげみの事と思う。この中から私は「生き甲斐活動」にしぼって活動内容を報告したいと思う。
私の趣味は「歌謡曲」と「俳句」である。
先ず「歌謡曲」。つまり「カラオケ」について私の体験を述べる。カラオケの効果は皆さん御存じの通りである。①腹筋を使って大きく呼吸するので肺機能の強化。②前頭葉の強化。③気分がすっきりして性格が明るくなる。④主要脳機能を鍛えられる。⑤血液の循環が良くなる。⑥ボケ防止になる。⑦各種大会への出場も可能。等々、いい事ずくめであるが、大切なのは「自己満足」に終わってはならないことである。自分の歌を真剣に聴いてくれる相手を見つけることである。最近はコロナ騒ぎでカラオケなどは目の敵にされているが、感染防止策をしっかり実行しているカラオケスナックもある。しかしカラオケスナックのママは商売上、どんな歌い方でも「うまいうまい」とほめるので、唄が上手にはならない。
地元の団体に入るのが良いと思う。
次に俳句であるが、これがなかなか想うようには作句出来ないで悩んでいる。
毎日十句を作り句帳に清書している。
歳時記をめくる楽しみをおぼえると、言葉の巾が広くなってうれしいものである。
「暑い」と言う言葉も「薄暑」、「極暑」、「炎暑」、「溽暑」、「残暑」と移り変わる。言葉を覚える事は認知症予防にもなり、うれしい作業である。苦労して作った句を師に認められるうれしさは格別である。
団体に加入して友人先輩も出来て句会の回数も増えて日々が充実してきている。
五七五に老後を託してみてはいかがだろう。
違う自分が見えてくるはずである。
〔佳作〕運動部門
歩く 宇都宮市 榎 マス様(92歳)
令和2年1月で92歳になった。
朝、目が覚めて東向きの窓を開ける。明るく温かい太陽の日差しを浴びると、あゝ今日も無事に朝を迎えられたと感じる毎日である。
カレンダーで今日の日付けを確認して一日のスケジュールを考える。
現在所属している宇都宮市上田原町の太陽ヶ丘老人クラブさつき会の一週間のプログラムで活動予定を確かめる。
日曜日と水曜日が晴天ならばグラウンドゴルフ、雨天ならば公民館で輪投げ、第一と第三火曜日は100歳体操、第二火曜日はいきいき体操と脳トレーニング、火曜日の午後はカラオケ、金曜日の午後は麻雀を教わりながら一週間を楽しむ。主に運動に重点を置いたプログラムである。
さつき会の活動に参加しているのは男女合わせて15名前後である。
活動に参加すると宇都宮市社会福祉協議会高齢者等地域活動支援ポイントのチケットを毎回1枚ずついただき、年度内に50枚が溜まると各自が希望する5,000円分のQUOカードをくださる。
これらの活動は高齢者が寝たきりになって介護を受けることにならないようにとの市の推進事業のひとつである。
何の変哲もない日常を重ねて92歳までこられたが考えてみると私にも人生の節目が幾つかあった。
昭和20年8月15日の第二次世界大戦の終戦が国民に伝えられた17歳の日は東武矢板線の車掌として乗車中であった。東武矢板線は蒸気機関車で矢板駅から新高徳駅までの鉄道で昭和元年から昭和35年までの35年間走っていた。戦争で男性が出征したので女性に車掌の辞令が来たのである。
一日中揺れる蒸気機関車の中での立仕事で足と腰はしっかりと鍛えられた。
結婚して三人の男の子に恵まれた。子育ての期間中は菜園に力を注いだ。季節毎の農作物の収穫が多い時は近くの交番のお巡りさんに届けて食べてもらった楽しい想い出と共に此処でも足腰を鍛えることが出来た。
子育てから手が離れた46歳から謙昇流の民謡を習い始めてから40年稽古を続けた。肺活量が増した。
80歳の時に塩谷町から宇都宮に移り長男夫婦と同居した。
太陽ヶ丘は緩い起伏の多い地形である。自転車を止めて専ら歩くこととなった。
老人会の活動の無い日は団地の中を5,000歩位歩き、雨の日は家の中を歩く。
息子夫婦、民謡の友人、さつき会の仲間の支えに感謝しながら歩き、路傍の萩の花や紫紅色の葛の花に秋を見つけ楽しんでいる。 歩くことが私の健康維持の原点である。
〔佳作〕暮らし部門
私の一日 那須塩原市 角田 尚德様(88歳)
私の一日は、洗面時に白湯を三口飲むことから始まります。これは胃袋を目覚めさせ、朝食をおいしくいただくことができ、一日を快適に過ごせると考えたからです。
朝食前に新聞受けから新聞を持って来ますが、その時、家庭菜園と庭の様子を見て今日の生活を決めています。
季節や天候などによりますが、午前の家庭菜園については除草・耕作・種蒔き・収穫などを、庭については除草・小枝切り・後始末などを計画してやります。午後は日によって妻の買物で車の運転と荷物を運びます。妻の夕食の準備前には、六曲を二組用意したテープで、一日交代で歌を唄います。
雨の日などには、趣味の囲碁の研究や俳句の本を読んだりテレビも見ます。
夕食後にはインターネットで、囲碁の対局を三番やります。一日一句俳句を作っているので記録をします。今日の出来事を日記に書きます。
家庭菜園や庭の仕事でも体は使いますが、これからが体力維持・健康維持の時間になります。
初めに体力維持のために、駆け足足踏み一千回と体内脂肪を減らすために、両腕を上に上げて背伸びの姿勢で、二分間続けます。
少し休んでから、妻と「きよしのソーラン節体操」をします。続いて、那須塩原市地域支援係から配布された「筋肉トレーニング」と「いきいき百歳タオル体操」を一日交代でやります。この後安眠が出来ると聞いて、耳下のマッサージをします。
風呂上がりには、体重計で十項目の測定をします。この中から私の健康維持の課題を二項目選びました。
一つは皮下脂肪が、普通値は9.5とされていますが、私の場合は16.0前後なのです。これを普通値まで落すために、前述の体操をしています。
二つには現在私は88歳ですが、体内年齢の測定値は、日によって変わりますが、74歳前後となっています。これは維持して行きたいことなので、前述の体操を続けているのです。
体は使い過ぎても、使わなくても健康は保てないと考えています。適度な運動をすることによって、健康長寿は果たせるものだと諸先輩は、テレビや新聞で教えてくれているのです。
私は、更に加えたいことがあります。それは何等かの趣味を持つことです。出来れば室内で出来るものと室外で出来るものがあれば理想だと思っています。これによって明日への希望が湧いてくるのではないでしょうか。
以上が私が毎日実践して、充実した生活をしたいと思っている事柄です。
〔佳作〕運動部門
ウォーキングで体と心も健康 那須烏山市 碓氷 正和様(77歳)
40代後半、原因がはっきりしない病気で悩み、医師の勧めもあり始めたのがウォーキングである。現職中は働き盛りでもあったので夢中で一日10kmも20kmも黙々と歩いた。
歩き始めは「健康イコール歩いた距離」と考え、歩くことだけに専念した。それは生きるためであり健康を取り戻すためで、一日10kmや20kmを歩くことは苦にならなかった。
最近は喜寿を過ぎたこともあり無理せずに、それでも毎日6kmから10kmは歩いている。
健康づくりといって毎日10km・20km歩いて来たがあまり長い距離を歩く必要ない。5~6kmで十分である。要はいかに体脂肪を燃焼させ発汗作用と共にいかに免疫力をアップさせるかである。そのためにまずは水分を十分に補給する。糖分の多いドリンクでなくできればミネラル分を含む蜂蜜とナトリウムのある岩塩を混ぜて自作の飲料水を飲んでいるが、みなさんにも自作の飲料水をお勧めする。歩くことにより第2の心臓といわれる脹脛を動かし血液が活性化するからである。
毎日歩いている私の場合2~3日休むと、身体が歩くことを要求する。食事と同じように基本的には身体も毎日動かす仕組みができているのでできることなら少しでも良いから毎日歩くようにすることである。
一番大切なことは正しい姿勢で歩くこと。
歩き方によって歩行効果がより高まるからである。更に、忘れてならないのは歩き出す前と歩き終わってからのストレッチ。特に歳を取ってくると身体が硬くなって怪我などがしやすくなってしまう。それだけに無理をしないで適切にからだを解してから歩き始めること、歩き終わってから少しでも疲れを取り、疲れを残さないことである。
最後に忘れてならないのは靴である。歩くとなると毎日お世話になる。購入時に十分基礎知識を得て買い求めること。例えば、足のサイズは午前と午後とでは違うので一番浮腫みの多い午後に買い求めるようにする、きちんと歩くのであるからチャック無しで靴紐をしっかり締められる靴が良い、靴底は薄いのより厚くてしっかりしたものが良いなどウォーキングに適したものを選ぶことである。
30年もの間、ウォーキングに励み健康になった。身体が健康になれば心も健やかになり、年をとっても充実した生活ができる。
この経験を十分に活かし、これから自身の健康維持はもちろんのこと、地域の仲間にウォーキングの素晴らしさを伝えて行きたい。
〔佳作〕運動部門
プールは私の健康パートナー さくら市 菊地 良子様(76歳)
私の股関節が痛み出したのは、50歳を迎えた頃の事だったと思います。
元々私は体を動かすのが大好きで、地区のバレーボールなどにも積極的に参加していました。水泳も得意で、子どもの頃は学校の授業でもいつも級友達に競り勝っていたように記憶しています。私の得意の泳法は平泳ぎでした。
子どもを授かるのは早い方ではありませんでしたが、二人の女の子に恵まれ、体を動かすのが好きな子に育っていきました。夏の家族の恒例行事では、毎年海水浴に泊りででかけました。大抵海水浴場には、遊泳区間を区切るためのブイが海に浮かんで見えます。私は子ども達と、浮き輪を使って休みながらですが、そのブイまで泳いで行くのを毎年楽しみにしていました。
子ども達もどんどん成長し、一緒に活動することは少なくなっていきました。親子ともども体を使って遊ぶことが大好きだったので、子どもから徐々に手が離れると、私自身の活動量も少しずつ減ってきていたのでしょう。
痛みを感じだしてから動けないほど痛むようになるまで、それほど長くはかからなかったように思います。痛みを少しでも和らげようと、受診した医療機関では電気治療など対症療法でしかありませんでした。藁にも縋る思いで、温泉にもよく入りに行きました。日に日に大きくなった子どもの手を借りないと、足元の悪い温泉の出入りに、危険を感じるようになりました。動き方によっては全身を貫くような「ズキンッ」と痛みが体にはしりました。痛いから動かない、動かないからどんどん筋肉は減っていく、筋肉が減ることで余計に痛みが酷くなるという悪循環でした。とうとう痛みに耐えかねて受診した病院で、自分の骨を使った股関節の手術を宣告されました。ひどい痛みに耐えかねていた私に、他の選択肢はありませんでした。手術後、長期間のリハビリを終えて退院することができましたが、手術した股関節を守るために筋肉を増やすことが必要でした。水泳は体重による負荷を軽減して筋肉のトレーニングができるので、得意だった水泳を再び始める機会となりました。脱臼の危険があるので、平泳ぎをすることはできませんでしたが、とにかく泳ぐことが大好きだった私は、水を得た魚のようにリハビリを楽しんで取り組むことができました。
私は今年喜寿を迎えます。自分の骨で手術した左の股関節が今でももってくれているのは、プールでのウォーキングなどリハビリを続けてきた成果だと実感しています。これから先も、何歳まで元気でいられるかわかりませんが、できるだけ自分のことは自分でできるよう、楽しんでプール通いを続けていきたいと思います。
令和元年度 受賞作品
〔最優秀賞〕暮らし部門
地域交流が元気をつくる 宇都宮市 田村 宏様(79歳)
人生100年時代と言われるが、そこには「健康で」という冠が付かなければ、意味合いは大幅に後退するだろう。そんな中、地域との交流で日々の生活が大きく変わっていく自分がいた。地元の社会福祉協議会主催の敬老会で佐藤栄一宇都宮市長があいさつで言った「健康長寿を延ばし、外に出て活発に交流することが、若い人たちへの一番のプレゼントだ」に感銘を受け、以来「健康な老後には外部との交流が大切」と、出かけるよう努めてきた。
昔「向こう三軒両隣」という言葉があったが、周りの人たちの励ましも大きかった。ある時は、宇都宮ブレックスの試合に招待された。学生時代にバスケットボールをしていたこともあって観に行った。会場の雰囲気たるやすさまじいものがあった。すっかり引き込まれてしまった。こうしたことから、出不精の壁が取り払われていった。
きっかけとなったのは、民生委員さんだった。独居老人となってしばらくした時「地域の茶話会に参加しませんか。顔見知りの方も多いと思いますよ」と誘われた。ちょっとこそばゆい気もしたが、せっかくのお話だったので出掛けてみた。社協主催の茶話会では、地域のご婦人方が持ちまわりで昼食を作ってくれる。久々の家庭料理とあっておいしかった。以後、茶話会の日だけは無精ひげを剃って出かけた。話の輪に加わることが出来るようになり、徐々に地域との交流が始まった。会長は毎回のように「孤独死という言葉が無くなるよう地域との結びつきを強めていこう」と積極的な参加を呼び掛けている。その上で「男性の参加者が少ない。現役時の肩書を外してぜひ参加を」という。確かに男性陣の参加は、他の多くの集まりと同様に1割程度となっているのが現状だ。
この茶話会が起点となり、さらに交流が進む。朝6時半から近くの公園で行われているラジオ体操にも参加することになった。90年以上の歴史をもつラジオ体操だが、「大人のラジオ体操」の推奨者でもある中村格子医師は、「豊かな生活を送るためには、運動習慣をつけることが大切」と訴える。体操の後は、数人のグループでおしゃべりをしながらのウォーキングが日課となった。今では、日常の買い物も「歩き」を基本にしている。特にノルマはないが、毎日5,000から7,000歩は歩いている。お陰様で病院から投薬数量が減るなど、元気で歩けているメリットは大きい。地域に感謝である。
Dr.前原のワンポイントチェック!
独居老人となって「地域の茶話会に参加しませんか」と誘われ、引きこもらず出掛ける。男性の参加者が1割程度と少ない。
しかし、 この茶話会が起点となり、ラジオ体操などさらに交流が進む。お陰で病院から投薬数量が減るなど、元気で歩けているメリットは大きい。地域交流で元気に、感謝。
〔優秀賞〕運動部門
私の健康法 日光市 福田 芳江様(82歳)
私が実践しているのは、社交ダンスです。
50才の頃に始めました。東京に住む姉が一足先に始め、楽しいし運動になるからと勧められました。
私は、子供の頃から運動が得意なほうではありませんでしたが、音楽が好きなのと、子育てが一段落して時間の余裕ができたことから、やってみようと思い立ったのでした。その頃は、中年層を中心に社交ダンスブームでもありました。
それから週に二日くらい、公民館の社交ダンス教室に通いました。やってみると、基礎ステップは、案外苦労せずに覚えることができました。そうなると、次々いろいろなステップに取り組むのが楽しく、夢中になっていきました。
そして嬉しいことに、若い頃よりも体(特に足)が引き締まり、姿勢も良くなったのです。昔の私の体型を知る兄姉からは、「信じられない」と驚かれた程です。
また、社交ダンスは一人ではできません。一緒に踊り、教え合ったり、時にはおしゃべりに花を咲かせたりする仲間がいたことも、私が続けられた大きな理由の一つです。
私の後を追って始め、ずっと一緒にやってきた夫を病で亡くしたとき、しばらくダンスを休んでいました。なかなかやる気を起こせないでいる私に、 「福田さん、また一緒にやろう。」
「待っているよ。」
と言ってくれたのも、仲間たちです。その声に励まされ、また大好きなダンスを再開することができました。
82才の今も、週1回、公民館のレッスンに通い、気持の良い汗を流しています。
社交ダンスの良いところは、いろいろありますが、高齢者と呼ばれる身となって実感すること。
まず、体については、姿勢の良さや足の筋力が保てることです。おかげで、今でも足腰は弱っておらず、家事を行うことができます。
また、踊り方を覚えたり、音楽に合わせてステップを踏んだりすることで、脳が刺激され、認知症予防にもつながっていると思います。
さらに、前述したように、仲間と会うことで、会話をし、いろいろな情報ももらえるので、一人暮らしの私には大変貴重な社交場となっています。
今まで続けてきて本当によかった。心からそう思います。これからも、体の続く限り、一緒に学び合える仲間がいる限り、いつまでも続けられるように、無理なく楽しくやっていきたいです。
Dr.前原のワンポイントチェック!
50歳頃から始めた社交ダンス、若い頃よりも体(特に足)が引き締まり、姿勢も良くなった。
82才の今も、週一回、公民館のレッスンに通い、気持の良い汗を流している。
姿勢の良さや足の筋力が保てること音楽に合わせてステップを踏んだりすることで、脳が刺激され、認知症予防にもなる。
無理なく楽しんで下さい。
〔優秀賞〕暮らし部門
減塩による食生活の改善効果 宇都宮市 唐澤 到子様(78歳)
塩分の摂取量と血圧との関係は今や常識的なことですが、知識はあっても実際に毎日の食生活に活かしていくのは中々難しいものなのです。
我が家の食生活も一応は塩分控えめに気配りした献立を心掛けていたつもりでした。
しかし昨年の主人が受診した定期健康診査の判定で、血圧が150近くあり高血圧のため再検査を受けることになりました。精密検査の医師の指示で、主人と食事を作る私と同伴で栄養士さんの食生活指導を受けることになったのです。
栄養士さんに案内されて部屋に入り、先ず見本の献立と説明を受けました。塩分は一日6グラム、一円玉で六枚分の重量ですと云われましたが、食材に含まれている塩分量を考えるとこれで食事が作れるのか、栄養が不足するのではないか等々の心配もありましたが栄養士さんの熱心なご指導と主人の健康を思い、これを機会に減塩に取り組もうと決心したのが始まりです。
初期の頃はそれなりに献立も組めましたが、だんだんと同じ様な食事になり行き詰りを感じたこともありました。
そして3ヶ月の健診日が来ました。血圧も130半を、他の数値もかなり改善されたようでした。
今迄やってきたことは無駄ではない、やっただけの成果はあるのだと励まされ、自信も沸いてまいりました。
ある時「外食で塩辛く感じるようになったら減塩は成功」との話を聞きましたが、栄養士さんから指導を受けてから約一年を過ぎた今では、外食の塩分が気になるようになりました。
塩の代りにお酢を使うとか、味噌汁に煮干を入れるとか、水分はジュースでなく自家製の麦茶にとか工夫を楽しみながら、そして素材の味を引き出した料理を考えながらと、変化が出てきました。
主人の血圧も今は120台後半を安定的に維持している様子です。
食事は一日3食です。少しの心遣いで大きな影響がでてきますので、これからも楽しみながら塩分に気配りした食生活を継続して行きたいと思っています。
Dr.前原のワンポイントチェック!
塩分の摂取量と血圧との関係は今や常識的なことです。
栃木県民(20歳以上)の一日の食塩摂取量は、男性10.7グラム、女性9.1グラムです。
健康を維持増進するための目標量は、男性8グラム未満、女性7グラム未満です。
(注意)摂取量は「平成28年度県民健康・栄養調査結果」より 
楽しみながら塩分に気配りした食生活を継続して下さい。
〔優秀賞〕生きがい部門
人生を活かす 那須塩原市 木下 信一様(93歳)
那須塩原市に移り住んで、35年澄んだ空気と清らかな水に恵まれているお蔭で、今年で94歳を迎える。後期高齢社会ではあるが、健康で自ら行動し、自分なりの自分らしい有意義な人生を過ごしたい。そのためにも常日頃からの健康管理に努め、日頃から足腰を鍛えるように心掛けています。老化は足からといい、健康維持に特に大きな役割をしている事は周知の通りです。手足を動かす事は同時に脳の老化予防にもつながっていると思います。
現代は車社会となり、歩いて行ける所にも車を利用する人が多いため、足の筋力は老若男女問わず弱くなっているように思えます。
歩く事は運動不足解消と日常のストレスも和らげてくれますので是非皆さんも意識して生活の中に取り入れられる事をお勧めします。
又、高齢者の趣味についても私の体験から皆さんにお勧めしたいと思います。最初ボケ防止のためと始めましたが、今では一日の目標であり、甲斐とも思える様になりました。
物を作る、歌を唄う、聞く、画を描く等様々な物を作成しました。中でも、べニア板を使っての木工工作が好き3年間で70個の作品を作りシニアセンターの秋祭りに出品展示もしました。今は千代紙を使っての傘作りを教えてもらい、200個以上作り、欲しいと言われる方にプレゼントしたり、自治会育成会の歓送迎会でのプレゼントに使って頂きました。
その他にも絵に対しても若い頃から興味を持っていたので、自由な時間を活用し、鉛筆画、ボールペン画で、鳥、花、人物、漫画等も描き充実した日々を送っています。
この楽しい生活をいつまでも送れるように、尚健康維持と管理をできるよう心掛けて行きたいと思っております。
皆さんもより良い生活と人生のために前向きに取り組んで頂ければ幸いです。
Dr.前原のワンポイントチェック!
歩く事は運動不足解消と日常のストレスも和らげてくれます。
物を作る、歌を唄う、聞く、画を描く等様々な物を作成すること。
自由な時間を活用し、鉛筆画、ボールペン画で、鳥、花、人物、漫画等も描き充実した日々を送っています。
この楽しい生活をいつまでも送れるように、健康維持と管理ができるよう心掛けて下さい。
〔佳作〕運動部門
仲間達との世界 宇都宮市 安達 節子様(80歳)
一人暮らしも3年が過ぎ、自分一人の生活の身軽さを感じ始めて来ました。
が、80歳とはいえ、健康維持には体力相応の運動をしなくてはとも思い、元来動く事は嫌いではなかったので、まずは朝6時25分のテレビ体操をはじめました。
次に疎遠がちだった以前から地区開催の運動サークルにも徐々に参加して、自分なりに励んでおります。
地区のサークルのため、会場が小、中学校のため、サークルによっては学校行事の済んだ、19時30分より開催のためお仕事を済ませてからの方も出席して居り、老若男女を問わずの参加で汗をかく快感も満喫しております。
若い方と違い私の年齢では、そう簡単に運動や、何事習得できませんが、自分の中で年齢を言い訳に、習得はもとより、運動を習慣づける何よりの場と思いながら、太極拳(火曜)、ラージボール(木曜)、3B体操(土曜)、と参加して、等身大の私なりに楽しんでおります。
それぞれのサークル毎に練習経過や、新会員のお誘いを込めてのお披露目イベントに向けての練習も思いのほか熱が入ります。
又、イベント終了ごとに、密度の濃いお仲間意識が芽生え、仲間同士でのランチタイムやハイキング等おまけ付きの楽しみも味わっております。
またアンテナの高いお仲間からは次なる挑戦のお誘いも受け、出来る範囲でお仲間に入れていただきまして、仲間同士の共通点が友人意識も芽生え、新しい世界が次々広がりました。
私の健康維持は、サークルを通してのお仲間との運動や交流が源と思っております。戸籍年齢もいつの間にか忘れてしまいますが時折等身大の自愛も忘れずにコントロールする事も惜しまず、楽しんでおります。
最近は少し間口を窄めようかとさえ思いますが、縮小するには惜しくなかなか実行には至らずにおります。
今は健康で運動ができ、多くのお仲間と出会えたことの地区のサークルに感謝し健康維持に心がけるこの頃です。
〔佳作〕運動部門
ウォーキングで健康管理 宇都宮市 唐澤 照雄様(84歳)
ウォーキングが健康に良いという話は常に聞いていましたが、健康には自信があった私にはそれ程身近には感じていませんでした。
しかし医師の勧めでウォーキングを始めてその効果を実感したのです。
それは市の健康診査が発端でした。健康診査は毎年受検はしていましたが、その結果についてはあまり気にも掛けず一読してファイルに綴じ込んで終りの繰り返しでした。痛い箇所もなく日常生活に何ら不自由のない身体なので少々の異常値は一過性ぐらいに思っていました。
ところが昨年の健康診査結果通知には再検に関しての医師の処置事項文書が同封されていたのです。これでは自分で判断できないので再検査を受けました。
結果はかなり厳しいご指摘でした。食事、運動、毎日の血圧測定等を今すぐに始めなさい、そしてその結果を3ヶ月後に検診するとのご指導でした。
先ずは自分で出来る運動からと決め、図書館に行き参考になりそうな諸々の本を読み、勉強した末にウォーキングから始めることにしました。
そして3ヶ月後の検診では予想以上の成果が出たのです。
血圧は、144~82から132~77に降下し、他の数値も大分改善されました。
今では血圧は120台~60台をキープしています。
3ヶ月毎の検診で医師から「頑張っていますね」とおほめの言葉もいただきました。
ウォーキングなどは暇人のお散歩と、少々軽蔑していましたが、今では時間も、お金も、そして場所もかからない一番手軽に出来る健康方法は、ウォーキングと断言できるようになりました。
〔佳作〕運動部門
二人で歩く 那須塩原市 村松 稲子様(77歳)
高度成長の波にのって生活も向上し、食も豊かになり年々寿命ものびている。文化生活に一歩でも近づけるようにと一生懸命働いた。子供達も高校大学と努力すれば道は開けどんどん夢はふくらんだ。子の未来と希望の光を灯すために少しも苦にならずマラソンのように走り続けた。やがて我々も後期高齢者となり誰しも生老病死はまぬがれない。長い人生年金がたよりだが、栄養バランスのよい食事、自分にあった軽い運動をする、夜はよくねること。気追わずに習慣化することが大切だと思う。退職後高血圧と境界型糖尿病の予防のために散歩が日課となった。乃木神社往復で6キロ、10,000歩達成である。神社の参拝やお寺の参詣をコースと選び心静かに一時を過し、特に静沼周辺の大木の森林浴は気に入りの場所だった。帰りには木の実を拾ったり野花をつんでもち帰った。近所でも歩きの村松と言われたが、車も安全運転で85才まで乗った。二人で日赤の糖尿病の食事の勉強会に行き、一日1,400カロリーの食事の担当は私となった。「食は命なり」との先生の言葉が身にしみて、私なりに色々と工夫し楽しい食事を心がけた。ガーディニングで作ったとりたての数々の野菜は甘くておいしくやわらかい。我家の庭が畑と変化し、食べ切れない時はおすそわけ。質素ではあったが、たいした病気もせず体重も年中変わらず元気に過ごし二人で散歩する楽しみがふえた。自分の足で歩くのはお金もかからず時間の制約もない。長く続けられたのは幸せでした。その人にあった運動は継続が可能だが、年を重ねると気力も必要です。顔見知りの人もふえて挨拶してくれたり、声をかけてくれた。93才の夏、平穏な生活に突如異変がおきた。ついに脳梗塞になってしまった。病院の方々、リハビリの皆さんには大変お世話になったが不思議と笑顔をたやさないで介護生活も1年10カ月、95才で天寿を全うした。65才から93才までの約30年間本当によく歩いた。日本一周できたかも知れない?「継続は力なり」只歩くだけでも健康法の一つと考え散歩を愛しました。与えられた人生を健康と言う目にみえない資産をコツコツと貯め続け、明るく笑顔のある毎日を過ごしたいと思う。
〔佳作〕暮らし部門
退職時に決めた日課で 塩谷町 小野﨑 千鶴子様(81歳)
退職して21年になる独居老人です。
その時、決めた日課を継続して実行しています。
お陰様で病気で床についたことがありません。
「早寝早起き、朝ごはん」―これは、現職時に子ども達に指導してきたことを実行しています。
家にいる限り3食を定時に摂取しています。
ずっと独居生活ですのでスーパーのそう材等を上手にちょっと手を加えています。
購入の品物は必ずメモして、無駄や買い忘れのないように又買い過ぎないようにしています。
そしてカゴに入れるごとに暗算で「脳トレ」の頭の体操です。レジで店員さんに上手ですねと笑われます。(特にポイント加算の時ですが)
それに同じ品物を買うにも消費期限のある場合は新しい日付の品を選びます。(奥にあるのが新しいのですがスマートに探します)
子供が家を離れてからは「間食」はしません。
でも旅行等の場合はお付き合いで枠外です。
世の中の食べられる物、飲める物は全てOKですが「腹八分目に医者いらず」を厳守です。
食べるのは口からですが、頭で食べています。
朝・昼食が済み、夕食のメニューを考える時にはこれまでに摂取していない物を献立に
そして特に塩分の取り過ぎには気を遣っています。調味料としての主流は酢です。
例えば浅漬の場合も軽く塩もみしたら酢を入れて漬けたり、納豆・トーフ・おひたし等も酢をかけて食べています。それこそ“かんたん酢”。
毎日必ず摂取するのは、卵・納豆・乳製品(牛乳orヨーグルト)・果物、肉と魚は交互に。
果物は、朝がオリンピックのメダルなら金です。主食はお米が主流です。1食は150gスケールもありますが目分量でOKです。
水分補給は起床時にコップ1杯の水を、ウォーキング前後にも3食後はお茶で、食間はミネラル含有のむぎ茶を、そして入浴前後の水分補給は必須です。夏はペットボトルを寝床に。
一日の過ごし方ですが、早朝、友人と40分程のウォーキングを何年も続けている努力の結果、骨密度が維持どころか年々アップし、主治医から背中を押され励まされています。ウォーキングから戻ると新聞のテレビ番組から、その日に見たい番組をチェック、フリーの時間に新聞を読む時間を多くして、クイズ等での脳トレに挑戦したり、花の便り等が掲載されるといつもの仲間と出かけ交流を深めています。
ところが最近、視力が低下し、日常生活に支障が出て来ました。眼科受診の結果、緑内障で右眼は失明に近く手術は出来ないとのこと。
今後の生活を考えると夜も眠れず悩む日が続きました。しかし地域の人達から「今まで尽力してくれたのだからSOSして。手助けするから」という、心温まる言葉を頂き感動しました。
今後も私にできるボランティアを継続し、一日一日を大切にしていこうと思います。
幸い左眼は眼鏡使用で、どうにか読み書きが出来ることに感謝し、健康に感謝して!!
〔佳作〕生きがい部門
生きがい 宇都宮市 大澤 サヨ子様(91歳)
昭和52年に退職。その後2年間は今迄出来なかった自分としての趣味をあれこれと毎日が楽しかった。
友達に誘われ「県体育館の健康教室」へ。
これ又思い通り、卓球、リズム運動、中国体操等々週二日出掛け色々な方との出合いにより新しい友達も大勢でき旅行等へと広がりが得られ、それを基にしてグループを作り上げ社協への手伝いや、ボランティアにも仲間入りとなり忙しい日々を送り続けた。
平成11年、シルバー大学に入学。350名中、70代の女性は3名位。男性の多かったこと・・・。授業は楽しい。クラブ活動はさらに楽しく、卒業してからも体を動かす事だけはと思い10数名による「ダンス会」を作り「ウクレレ会」と合同。要請のあった所は勿論、毎月訪問する施設には半日がかりの手伝いや出演で大変だった。
この様なボランティアも75才までで、或る日突然両足の膝に痛みを感じ現在も正座が出来ず病院とは縁が切れない状態となってしまったが、今までの仲間は誰もが後期高齢者となり絆の強さから毎月決めた曜日に出合ったり、時には温泉に行ったりして昔話が盛り上がり夜明けを迎える事数回も―。
 又、ケアマネジャーのお世話で「健康デイサービス」の施設にも通わせて頂いているが、何と自分に合っての運動なので、凄く気に入り思う存分手足が動かせ、歩き方も今迄以上に足の運びが楽になった気持ちになり、自分に対しての自助力にありがとう!! 家族は勿論、世間の方々にありがとう!!
の感謝の気持ちで一日一日を大切に生きがいのある生活をもっとうにしている私です。
〔佳作〕生きがい部門
健康づくりには趣味で野菜作りを 壬生町 河野邉 弘吉様(86歳)
暇があると庭先の菜園へと足が向く。夏は暑さを避け、日の出とともに起き2時間ほど野菜の手入れをするのが日課である。
菜園にいると傍らの道を散歩する知人が決まって「頑張っていますね!」と、立ち止まり声をかけてくれる。しばしの世間話で息を抜きつつ、自分では自然に振る舞う行動が頑張っているように見えるほど活動できる健康に思いをいたし、その幸福にしみじみ浸る。
野菜作りを初めて30年余り、専らインターネット頼りの栽培方法である。理屈は一人前だが思うとおりにはならない。「作物の葉の色を見て、施肥できたら一人前だ」と農家の古老から教えられた記憶があるがとてもその域には至らない。特に天候には災いされる。 店頭に並んでいるのと何時かは同じものをと努めているがままならない。
それでも野菜作りに魅せられるのは作付けに期待をこめ管理機を使って耕しながら適度に汗をかいた後などの爽快感である。しかも動作が全身運動なのでその度を増している。
今では社会人の孫が幼稚園児のころ遊びに来た折りトウモロコシを取らせたら「じいちゃんの畑は宝の山だね!」と言った。率直な感動は、私も同様である。記録的台風15号により大分被害を受けたが畑には、なす、トマト、きゅうり、里芋の他、枝豆、オクラ、花オクラ、モロヘイヤ、ゴーヤ、ピーマンが所狭しとばかり茂り実をつけている。種を播き、あるいは知人が届けてくれた苗を育てたものである。健康のために野菜を存分に食べられるだけでなく特に健康にいいという野菜を選んで作れるのは楽しい。
孫に女の子がいるが学生時代ジャガイモや玉ねぎなどを送ったりした。もともと調理好きだったが弁当を自分で作り、しかもそれを公開し楽しんでいるようだった。就職した現在どんなに忙しくても調理をし、結果的に生活が規則正しくなっているとのこと、うれしい話も耳に入る。興味本位なので生産過剰気味な野菜を有効に使って貰えると思うと一層精が出る。
耕しながらの期待。種を播く希望。育てる願望。収穫する喜び。食する感謝。野菜作りの過程でそれぞれに心が躍る。心を躍らせながら作業をし、適度に汗をかく野菜作り。臆することなく続けて30年余り。その結果であろう、年齢を聞かれ答えると言下に「若いですね!」と言われるほど健康である。
素直にうれしく「健康づくりには趣味で野菜作りを」と勧めたい気分に駆られる。
〔佳作〕生きがい部門
私の趣味と社会活動 那須町 阿部 茂様(79歳)
早朝夜が明ける前に我が家を出発。目指すは百名山の一つ茶臼岳へと向かう。駐車場に車を止め、暗闇の中ヘッドライトの明かりを頼りに只々ひたすら山頂を目指して歩き続けること約50分。峰の茶屋付近まで登ると遠く福島県境の空が明るくなってくる。私の心を虜にする瞬間の【ご来光】まであと十数分。早速カメラを構えて日の出を待っていると地平線の空の色がブルーからオレンジへ刻々と変化していく。心が躍る瞬間に浸りながら無我夢中でこの光景を忘れまいとシャッターを切る。そしてやがて太陽が顔を出すと空は一段と明るくなり朝日岳の山容がくっきりと見えてくる。時には下界の那須高原に雲海が出来、雲上人の気分にもなれる。こんな光景と時を独り占めしながら作ってきた「おにぎり」を食べると更に幸福感でいっぱいになる。私の趣味はストレス発散と健康な体を維持し続けるために15年前から始めた登山と写真です。
登山と写真を続けたおかげで同年代の人から元気ですねと言われた私ですが、3年前の春に那須山縦走(10km)を試みた際、無理がたたって膝に異変がおこり正座が出来ない状態まで悪化し病院通いをしたが回復しない日々が続きました。何か良い回復方法がないかと思案していた折り、那須町で『健康体操サポーター講習会』があることを知り、膝痛を治しあわよくば体力もつけて山上から見たあの素晴らしいご来光の光景を撮りたい強い気持ちで講習会に参加しました。指導される方は「日本健康財団」から派遣された専門家、大変丁寧な指導をしていただいたおかげで講習会終了時には膝の痛みも治り私の念願はかないました。講習は健康体操の他に認知症予防体操やゲーム等もあり高齢者にとって大変役に立つ内容なので、早速我が家で「健康体操」を毎日続け登山も再開出来る様になりました。私にとって大変効果の有った「健康体操」、町の要請もあり2年前から高齢者の集まるサロンに出向き「健康体操スマイルサポーター」として皆さんと「健康体操」をしています。いつまでも元気で暮らし続けるためには健康な身体作りが大切、継続は力なり、明るく、無理せず、楽しく、をモットーに高齢者の人達と一緒に「健康体操」をすることで元気な日々を送ることが出来る、こんな幸せなことはありません。必要とされるならば年齢に関係なく社会に役立つことは続けたいと思っております。
平成30年度 受賞作品
〔最優秀賞〕暮らし部門
足るを知り 日々笑顔と感謝の気持で 那須塩原市 澁江 シヅヱ様(94歳)
大正12年10月生まれの私は、年齢満95歳、共に76歳になる長女夫婦との3人暮らしです。毎年受ける市の健康検診結果はオールAで、特に悪いところもないので薬やサプリは一切飲んでいません。健康であることに感謝しながら、5人の子供達夫婦、15人の孫達、24人のひ孫達の成長と活躍を楽しみに、日々を楽しく暮らしています。
さて、私が心掛けていることは、規則正しい生活習慣即ち早寝早起き、快食快眠快便の続行です。三度の食事は腹7分目としてきちんと摂り、間食はしないこと。ご飯は50〜80回よく噛んでいただきます。食事に時間が掛かるので、外食は殆んどしません。
冬季は好きな編物と手芸に興じますが、春から秋にかけては、早起きして畑で野菜作りや花育てに精を出します。毎回10種類近くの採れたて新鮮野菜を中心に、肉と魚を交互に摂取すると、体の隅々に迄きれいな血が行き渡る気がします。沢山採れる野菜を友達にお裾分けして喜ばれると、これまた嬉しくなるものです。草むしりもこの上なく面白く楽しい作業で、きれいになるのが気持良く時の経つのも忘れて畑や屋敷、道路を繰り返し掃除しています。飽きることはまずありません。昼食後ひと息ついたら新聞を隅々まで読み、その後は夕食まで好きな読書。難しい字は辞書を引き、広告の裏に何度も書いて覚えます。主に歴史物が好きで、今年はこれまでに140冊読みました。TVは最近観たい番組が少なくなり、ニュースと相撲、特番以外はあまり観ません。
地域社会とのつながりも大切なので、家族で自治会の活動や老人会に参加しています。毎月1回の誕生会、月2回の生き甲斐サロン、その他様々な行事があって結構忙しいです。目下の楽しみは毎週金曜日午前公民館での百歳体操に参加すること。先日はメンバーで唯一人皆勤賞を頂き、励みになりました。また3ヶ月毎の体力測定では、全項目で筋力アップしている!!と担当者に驚ろかれ、自分でもびっくりです。『継続は力なり』を実感しています。
我欲を捨てて満ち足るを知り、常に笑顔と感謝の気持ちを忘れずに、明るく前向きに生きることが私の健康法と思っています。
Dr.前原のワンポイントチェック!
今回の投稿者の中でも94歳と最も高齢の方が、素晴らしい内容で最優秀賞となられました。「我欲を捨てて満ち足るを知り」と聖者のような心構えに感動いたしました。
〔優秀賞〕運動部門
ラジオ体操と出合う 真岡市 浅野 恭子様(76歳)
“健康づくり”と言えば募集テーマ全てに関係することと思いますが、あえて運動を取り上げます。フルタイムで駆け抜けた四十有余年、運動には縁のない仕事を続けてきましたので、これからは健康第一と思い運動を始めることに、また自身の足りないコミニュティはどうするか、試行錯誤の末運動は一人で出来るウォーキングから、また生きがいづくりのため市で企画する「婦人会、女性学級、健康教室、歴史教室、古典教室、料理教室」あらゆる行事に参加、でも何かもう一つもの足りない、で県のシルバー大学校に入学、2年間健康や福祉を学び、仲間づくりが出来たことは最高の喜びでした。
この間両親の介護が同時進行で始まり、両親を介護する時間、自分の時間をいかに確保するかが最高の課題でしたが、家族の協力を得ながら仲間に支えられ、介護サービスを活用出来たことは大変助かりました。10年余りの介護も終り、もぬけの殻となった状態の時「これではいけない、若い世代に経済的、精神的な負担はかけられない。」と一念発起して再度運動に挑戦することに、ちょうどその時出合ったのが地域で行なっている「ラジオ体操」でした。
一人でも参加できることに魅力を感じ即参加することに、近くの広場で地域の指導者のもと毎朝9時から10分間、継続は何にも勝る力です。毎日二十数人の高齢者(のみではありません)が集まって実施されています。雨にも、風にも、雪の降る日にも負けず、指導者が頑張って下さっていますので、参加者も負けじとほとんどの方が毎日参加しています。
体操の後の10分程の「おしゃべりタイム」がまた楽しい。貴重な情報交換の場となっています。この企画、実行は高齢者にとって大変ありがたく助かっています。今まで朝の家事等はダラダラと行なってきましたが、9時の時間に合わせて手際良く片づけて参加する。この規則正しい生活リズムこそ毎日の体操によって得られた二つ目の健康効果と思います。
この外週2回のグランドゴルフ、アクアストレッチ、週1のストレッチ健康教室、月一度はトレッキングに参加、四半期に一度のウォーキングを兼ねた神社仏閣めぐり(これが今の私にとって最高のごほうび、)このために健康維持が第一の目標となります。
この健康的と思われる生活(少なくとも自分ではそう信じています。)を運動を通して仲間をつくり、生きがいとなり家族と共に正しい食生活習慣を続けていけたら最高に幸せ。これからはいかに健康寿命を伸ばし、教育(今日行くところがある)と教養(今日用事がある)[これはテレビで見た受け売り]をまだまだ身につけたいと願いながら、ボールと共に走って、いい汗をかいている自分がいます。
Dr.前原のワンポイントチェック!
若い世代に負担は掛けられないとラジオ体操を継続。さらにグランドゴルフやストレッチをされ、健康寿命を延ばしていられます。今後もいい汗をかいて下さい。
〔優秀賞〕暮らし部門
私の生きがいづくり 宇都宮市 小林 丈男様(88歳)
私は、今年8月で、米寿を迎えることができました。家族4人と共に、元気な日々を送っています。
健康長寿をここまで延ばすことができたのは何か。私は3つのことが考えられると思います。
第一は、かかりつけの医者をもつこと。
持病の高血圧、高脂血症、前立腺肥大、前立腺ガン(完治)、白内障予備軍、腰痛、ひざ痛などで、内科は月に一度、眼科は年3回ガンセンター年2回、脳外科年2回など検診を受けています。先生方に何でも相談でき、自己の健康に自信が持てることは、大変よいことと思います。
第二は、食事について。
私の日常の食事は、一般の方と全く変わらないと思います。暴飲暴食をさけ、水分を多めにとるようにしています。但し朝食には、コップ1杯の牛乳に、きな粉大さじ3杯と蜂みつを加え、レンジであたため、毎朝欠かさず飲用してます。午後には、コーヒーに牛乳を加えて、あたためて常飲してます。
第三は、教育(今日行く)
外出することが、きわめて大切なことと考えます。毎日は大変ですが、せめて週に三・四回は出かけるように心がけています。ただ単に散歩に行くのもよいですが、週や月ごとに計画を立てるのも、頭を使うのでよいのではないでしょうか。市民公開講座や市民大学、宇都宮大学の公開講座、文化会館、総合文化センター、図書館などの催事の内容を調べ、関心を持つのも一つの手段と思われます。いろいろな催事の情報を集め、自分の希望に合った催事をまとめ、手帳やノートに記入します。カレンダーを利用するのもよいでしょう。私は1年間の行事が月毎に書き込める手帳を、いつも自分の机の上に置いて、行事名、開始時間、場所などを記入しています。
行事の情報は、宇都宮市の「広報うつのみや」・栃木県の、「県民だより」、新聞などから集めています。
年を重ねても、健康長寿を願い「自分の力」をもって日々努力する生活習慣を続けて行けるよう、これからも努力を続けたいと思います。
Dr.前原のワンポイントチェック!
かかりつけの医者をもつことを第一にあげていらっしゃいます。気楽に話せるかかりつけ医が一番です。さらに食事に気をつけ行動力を発揮して下さい。
〔優秀賞〕生きがい部門
ボランティア活動が私の生きがい 塩谷町 小野崎 千鶴子様(80歳)
退職して20年になります。現役時代は地域との関わりが薄かったので地域の人達との交流を深め何が役に立ちたいと考えました。
平成16年に区の初代女性副区長に推せんされ、その時に地域の防犯パトロール隊を立ち上げ、児童が安全に登下校できる環境づくりに取組み地域ぐるみで協力しています。
数年前からは町社会福祉協議会からの要請で高齢者の見守りサポーターに合流し微力ながら協力しています。
5年前から地区コミニュテイセンターのボランティア部に登録し、毎月第一日曜日に男性は周辺の草刈り、女性は草取りや花壇の手入れを実施しています。緑地内の老朽化した危険な遊具が撤去され公園らしくなりました。
最近では若いママが幼児を連れてきて遊ばせたり、休日には子供たちが遊びに来て公園内に元気な声が響きます。ボランティア活動によって子供たちに安心、安全な場を提供することが出来たことに大きな喜びを感じています。
交通安全県民総ぐるみ期間中は防犯パトロールを兼ねて朝の登校時間に交差点に立っています。登校班が元気にあいさつしてくれたり、スクールバスが何台か通過する時に車内から手を振ってくれたり、信号待ちの車から笑顔であいさつしてくれる等感動の一コマ。
9年前から月1回、小学校での読み聞かせ、中学校でのブックトークを授業時間前に15分間実施し学年により反応の違いを感じています。そしてパワーをもらっています。
昨年から町の介護予防教室のスタッフボランティアを依頼されて週1回、25名の利用者さんと一緒に誰が生徒か先生かの存在で楽しんでいます。
今年になってからは下野新聞の読者登壇への投稿に関心が高まり、文字数制限に自己表現すること、誤字のないように手元に辞書を置いての確認等80才からの手習いです。
掲載されると意外な人から電話で感想が寄せられ、反響に驚き、生きがいが増えました。
脳トレのために新聞や雑誌等のクロスワードパズルに挑戦中です。朝一番、頭のさえている時に頭の体操をしています。
毎日、友人と40分ウォーキングでいい汗をかき、シャワーを浴びて一日の生活がスタートします。現在、健康に恵まれていることでボランティア活動が継続できることに感謝です。一日でも長く自立した生活が送れるよう努力したいと思います。
天涯孤独の独居老人の私にとって地域の人達との交流の絆が最高の「財産」です。
Dr.前原のワンポイントチェック!
高齢になると人と人のつながりが少なくなり孤立化しがちです。ボランティア活動が生きがい、とされることは素晴らしいことです。認知症になっている余裕もありません。
〔佳作〕運動部門
水中歩行をおすすめします さくら市 佐藤 育子様(79歳)
私は79才。手術歴6回、その内、足の手術が4回(人工関節の挿入、交換など、3回、大腿骨骨折の手術が1回)あります。
最終の大腿骨骨折の時は回復も遅く、なかなか思うように歩けませんでした。
リハビリ中に難病の重症筋無力症と言う病気も発症して、思うようにリハビリも出来なくなりました。車椅子の生活になってしまうと家族も私も思いました。
私も入院生活が苦しくなり家に帰りたく、心まで病んでしまいそうでした。
ケアマネージャーさんと相談し、歩行器(外用、内用)の借用などの手続きを済せ、家に帰って来ました。
家に帰ると気分的に良くなり、リハビリをして歩けるようになりたい意欲が湧きました。主人と相談して、水中歩行を選びました。宇都宮市河内総合運動公園のプールに、行くことに決めました。
水中を主人に手を引いてもらい最初は25mプールを2回~3回と歩き、だんだんに、回数を増し、2年半たった今では、13回に回数が増えました。
あまり回数を増しても、プールから出た時、疲れが出て、何も出来なくなるのでこれ以上は増しません。
難病を持っている私には、13回が適量です。
みなさん水中歩行をしてみませんか?いいですよ!
2年半過ぎた私は、みんなからずいぶん歩けるようになったね!と言われるようになりました。
今では歩行器を忘れて歩いてしまう時もあります。
自分に合ったリハビリを見つけ、早い内から運動する事で健康年齢を上げることが出来ます。やってみませんか?水中歩行を!
無理なく健康になれますよ!
(参考に介護支援2級が1級に下がりました。)以上。
〔佳作〕運動部門
わたしの健康法 さくら市 薄井 節子様(81歳)
わたしは今、81歳です。腰痛や膝痛もなく、週1回テニスクラブの皆さんとテニスをやったり、コーラスグループでコーラスを楽しんでおります。
わたしは、50歳頃から、高齢になった時腰痛、膝痛などで歩けなくならぬよう、しっかり体づくりをしておこうと考えておりました。そのために考えた事は、毎朝、しっかりラジオ体操を続けるという事でした。
わたしは公務員として働きながら、3人の子どもを育てました。毎朝の忙しい事、食事作り、食後の片付け、洗濯干し、戸締りなどしあわてて職場にふっ飛んで行きます。夕方、家に帰るや否や、夕食作り、子どもの世話、勉強みたり、寝せつけたり、寸分の暇もありませんでした。ふり返ってみたら、10年間、ゆっくり家でお茶飲みした事は一度もありませんでした。
こんな生活の中でも、長男が高校生になった頃から、お弁当作りの手を休めて、ラジオ体操をはじめました。どんなに寒くとも眠くとも頑張って続けてきました。それ以来、約50年間、ラジオ体操を続けています。
退職してからは、朝、ラジオ体操の時間の30分前から、寝床からぬけ出し、ベッドの脇の床で体ほぐしの体操をしています。関節をゆるめたり、各部位が楽に動くように曲げ伸ばし体操です。その後、テレビ体操をお姉さん先生としっかりやります。体が楽に動き出せるようになってから台所に入ります。
また、夕方は、夫と一緒に外で40分程運動します。内容は、先ず、テニスのラケット振り60回、テニスボール打ち100本、スクワット50回、ジャンプ300回、スロージョギング15分間やります。そのほか、週三回ウォーキング50分間と、こんな体力づくりをしています。
お蔭様で、今のところ、どこも痛い所もなく、現在月1回、血圧の薬をもらいにお医者に通っている情況です。
とにかく、元気で動けるので、芸術鑑賞に東京上野の森に行く事や、総合文化センター、那須野ヶ原ハーモニーホールに行く事を楽しみにしております。
健康づくりで、もう一つ大切にしている事は、毎日の食事です。
わたしは退職してすぐ、市の食生活改善推進員協議会に入会し、食生活の大切さを学び、市民に普及するために活動しています。食改で学んだ事もとても良かったと思っております。この間、永年会員賞を県食改でいただきました。
自家製の野菜を使って、毎日お料理を作り楽しんで食べております。面倒がらずにお料理作りを楽しめるのも、健康だからだと思います。夫と健康な生活を送れる事をとても幸せに思うこの頃です。
〔佳作〕運動部門
健康維持の秘訣 宇都宮市 小平 忠彦様(76歳)
数十年前から朝食は、バナナ1本と牛乳コップ1杯(きなこ入り)の食事を続けています。当初は物足りない感がありましたが、慣れてくると胃袋もそれが当然のように反応するのでしょう、体調はすこぶる快調です。
昼食・夕食は普通の食事量で、何にでも酢をかけることを習慣としています。従って体重はほとんど増減なく横バイの状態を保っています。これら食事にあたって重要な歯の管理により注意を払っています。これも数十年前からになりますが、就寝前に歯みがきを終えたあと歯茎用の歯みがきを指につけ、歯茎のマッサージを念入りに続けています。
この効果があるのでしよう、先日2本目の親知らずを抜いただけで「8030」へ向けチャレンジ中です。
半年に一度、歯石除去のため歯科医院で点検していただいていますが、そのつど歯茎についてしっかりしているとうれしい言葉をかけてもらい、この言葉がさらなる励みになっています。
最後に脳の活性化とボケ防止法についてです。現在、図書館で中学英語の復習と推理小説の読破に明け暮れています。とくに、推理小説における犯人とそのトリック探しには頭を使います。あれこれといろんな可能性を考え、想像をめぐらせていると頭が疲れてきますが、最後にすべてが自分の想像どおりになった場合などの満足感はひとしおです。
この満足感を求めて、無限にある推理小説に出会うべくせっせと図書館へ通う毎日をすごしており、今のところボケになるひまがありません。
これからも健康寿命を80にも90にものばしたいと、適度なお酒でがんばっていきたいと努力していくつもりです。
「自分の健康は、自分で守る。」健康維持の秘訣は、このひと言だと思います。
だれもが健康でいられることは、自分のため、家族のための喜びであるとともに、ひいては国の医療費削減にもつながる、さらに大きな喜びであると信じています。
〔佳作〕生きがい部門
ストレスフリーで元気溌剌 那須塩原市 根岸 範子様(76歳)
『良いことは真似でもよい』『良いこと直ぐに実行へ』は、中学時代の恩師の口癖でした。以来私は常に自分に出来ることは何か、今やるべきことは何かを考える癖が付きました。若い時「途上国で国造りに貢献したい若者募集中」というニュースを聞いて即決、青年海外協力隊に応募し、初代隊員の交代要員として東南アジアで青春の日々を燃焼させたのは懐かしい思い出です。
さて、教職を定年退職すると同時に、私は長年お世話になって来た地元に少しでも恩返しがしたいと思い、自治会福祉部に入って活動開始しました。その後高齢の母も誘って老人会にも加入し、今シニアライフを満喫中です。老人会会長さんは趣味に活動にと超多忙にも関わらず、いつも笑顔で率先して行事をこなしています。そのパワーの源をお聞きすると、「人の為に働き感謝されると嬉しいし、幸せを頂いて元気になる」とのことでした。
「人の役に立つ喜びは老化予防や長寿の秘訣でもある」という言葉の実証です。会員48人のわが老人会は4月の総会兼花見に始まり、四季折々行事満載です。公民館や道路清掃活動は定刻に出掛けるとほぼ終了の感じで、高齢になるとなぜか皆さん気が短いし仕事も早いのです。
今年嬉しかったことの一つは、皆で新しいダンスに挑戦したことです。7月の芸能発表会を目指して4月に企画を提案すると、即座に12名が参加してくれました。平均年齢79歳、最高齢者は90歳です。会員の姪ごさんの指導で毎週1回、ベサメムーチョのリズムに乗りいい汗を流しました。膝や腰が痛くて屈めないという人が居れば立ったままで、ツーステップが出来なければ歩いてよしとし、時間が来ても口々に「もう1回!」「もう1回!」です。7月上旬の発表会では白いシャツにチェックのベスト・黒ズボン、山高帽にサングラス、特大蝶ネクタイに赤や青のレイを首に巻き百均で揃えた費用は一人400円。
衣装を着けて舞台に出ると年も忘れ恥ずかしさも忘れて、浮き浮きと軽やかに踊ったのでした。地区代表として8月上旬県老人クラブ大会にも出場して宇都宮市文化会館のステージに立てた時には、皆『冥途の土産が出来た』と喜び合ったものです。
これはほんの一例ですが、私も老人会のお世話係やら老ク連の役員として微力ながら尽力し、仲間に尽くす幸せと喜びを感じて感謝の気持ちでいっぱいです。一人一人が誇りと生きがいを持って、ストレスフリーで元気溌剌、一日一日を大切に生きることが、私の、そして私達会員の健康づくりの源だと思っています。
〔佳作〕生きがい部門
人との交流で元気になれたボランティア 宇都宮市 花積 和子様(85歳)
「退職後は好きな趣味に熱を入れればよいでしょ?」と職場の若い人に云われ「私の趣味って何、ないよ」と心の中でつぶやいた。
小学校5年生で東京からの疎開で宇都宮への転居。女学校1年で宇都宮大空襲にあい家が焼失し、他人の家での生活。復員してきた父は結核で他界。残された母を中心に女ばかり6人の生活はきびしい毎日だった。
食べるために必死で働らき続けた中で趣味に生きるなんて考えた事もなかった。
生活にゆとりが出来、定年間近な休憩時間の会話に、定年後の生き方を真剣に考え出し、働きながら毎週日曜日、厚生省主催のシニアの勉強会に東京まで半年通った。定年後の生活への考え方を少し勉強できた。
そんな時、平成13年第1回宇都宮市のボランティア養成講座募集の記事が目にとまった。68才になってと思いながらも、何か人のお役にたてればと15回の勉強会に参加した。終了後その時の5人の女性とグループを作り宇都宮市民大学の企画、運営に挑戦している。
年齢、今までの生きてきた環境、考え方もいろいろの5人の中で私が一番の年長で時間も十分あるため、企画の資料集めを引き受けた。そのため図書館に通い、各種イベントに出向き、地区センターの講座にも参加しながら世の中の動きを勉強してきた。今までの職種と違う外の社会を知る事はとても新鮮で毎日が忙しく動いている。
集めた資料をもとに若い人達と検討し、企画した講座はいつも定員を越え、受講者に「ありがとう」の言葉をいただいている。
85才になった現在、元気でいられる理由がボランティアへの参加が考えられる。そのため自分なりに、今まで実践してきた事をまとめると、
  • ①家から外に出て、多くの人との交流の中でいろいろの考え方を受け入れる心のゆとりが出来、ストレスへの対処の仕方が出来るようになった。
  • ②外にでるため、健康でいなければと食事に気をつけ、市の健康教室に参加し学んだ事を家庭で無理なく実践している。生活の中で一日5000歩以上歩くよう努力する。
  • ③子供と同居していないので夫との関係もそれぞれ自立するよう話し合い助け合っている。
人の役にたちたいと云う思いで始めたボランティアでしたが、実は自分のため自分の生きがい、元気でいられる事に気づき、若い人たちに助けられながら、もう少し歩み続けていきたいと思っている。
〔佳作〕生きがい部門
ボランティアが紡ぐ絆、生き甲斐 那須塩原市 諏訪 スミ子様(91歳)
後期高齢真只中の私は現在91才!元気一杯です。
昭和20年、19才の時満州国(現中国)から屈辱の敗戦により引き揚げ、無一文から出発した生活も、気がつけば70年余が経っていました。今、ふと過去を振り返ると、59才で国鉄バス出札勤務を退職し、家庭に戻り、炊事洗濯と平凡な暮しに虚しさを覚え、自信さえ無くしかけていた時、それからの私の人生をも左右する様なボランティア活動にめぐり合う事が出来たのです。
それは毎年4月に行なわれる、那須塩原市(当時は西那須野町)主催の那須野が原史跡めぐりをきっかけに、博物館内学校支援ボランティア「石ぐら会」に入会する事が出来、現在に至っています。石ぐら会の活動は、明治18年当時を再現した博物館内の展示室での説明と、荒れた土地を開拓し、那須疎水開通迄の先人達の汗と涙の苦労を子供達に解ってもらう為に、主に小学3年、4年生を対象に説明をしております。その中で児童とのふれ合い、瞳を輝かせながら一生懸命に私の話に耳を傾ける児童達に心奪われ、どんどんボランティア活動へとのめり込んでいってしまいました。少々熱があっても博物館へ行き、皆さんや、児童達の笑顔にふれると元気を取り戻す程、楽しくて楽しくて仕方ありません。
20年前に大事な夫を亡くした時も、この博物館活動があったからこそ!悲しみを乗り越え、自分を見失なう事なく立ち直れたのだと言っても過言ではありません。私の部屋のカレンダーは真黒になる程予定で埋まり、博物館活動はもとより、更生保護女性会、公民館活動とお誘いを受けると未熟乍らも、一生懸命その時々に取り組み、この年(91才)の私を皆様方が心良く受け入れて下さる事に感謝して活動をしております。
この様なボランティア活動に明け暮れる私の夕食後の日程は、予定の詰ったスケジュール帳を見て、明日も又頑張ろう、そして皆さんと同じ目標に向って語り合う事の喜びが一日の疲れを忘れさせ、それが健康の源となり、大きな生き甲斐となっています。その陰には、家族、そして周囲の皆様方の理解があったからこそと!
私の生き甲斐は、ボランティア活動、これからも元気いっぱい!ボランティア活動を続けていきます。
博物館を始め、個々のボランティアが紡ぐ絆は、私の生き甲斐、そして命です。
平成29年度 受賞作品
〔最優秀賞〕暮らし部門
暮らしに関する健康法とその効果 那須塩原市 遠藤 富士子様(80歳)
末の子が幼稚園に入園した40才の頃、朝食の準備も終わり家族が茶の間に集まるのを待っている時の事です。何気なくテレビをつけてみると、若い女性が手足をブラブラさせたり、肩を回したりの運動をしていました。締めくくりのラジオ体操までの10分程度のテレビ体操でした。これは気軽に出来て短時間でも健康に良いだろうとの思いから、真冬の寒い朝も、熱帯夜が明けた真夏の朝も続けること40年。さすがに旅行で出かけた時などは同室の人に迷惑になるので控えましたが、習慣化していたのでしょうか、そんな体操をしなかった日は一日通して何となく体がスッキリしない違和感のある感じがするほどになっていました。
また日々の生活の中でも心がけ一つで足腰を強くすることが出来ると思い実践していることがあります。例えば、駅で乗り換えの際にエレベーターもエスカレーターも使わずに階段を利用しています。混雑の度合いも階段の方が人も少なく移動がスムーズです。もう一つは、キッチンで煮物や蒸し物の調理中は膝を少しだけ曲げる軽めのスクワットや、つま先立ちをしながら火加減を見ています。こんなちょっとした事の積み重ねでも習慣化すると、体にとっては良い結果をもたらしてくれたように感じます。
自分も後期高齢者となりこの10月で80歳となりますが、これまで一度も骨折などの大けがや、手術をするような大病をすることもなくこられたのもテレビ体操を続けてきたことの「早起きは三文の徳」と日常生活の中での「継続は力なり」を実践してきた結果だと自負しています。これから先も怪我のないよう、ゆっくりでもしっかりと自分の足で歩き続ける事が出来続けられるよう願ってやみません。そして今日一日を無事に過ごすことが出来た事を感謝して床につくこと、それが私の心がけている健康法のすべてです。
Dr.前原のワンポイントチェック!
テレビ体操や階段の利用、軽めのスワットなどを40年も続けています。
一見、簡単な様に思えますが大変なことです。まさに「継続は力なり」です。
おかげで骨折や大病をすることもなく元気に過ごされている様子が素晴らしい。
今後も人生100年時代を元気に生きていかれることでしょう。
〔優秀賞〕運動部門
継続は実を結ぶ 下野市 𣘺本 秀夫様(82歳)
退職して22年になり、健康の状態は年一回の集団健康診断でチェックしています。
過去に「要精検」の通知が届いたのは大腸ガンが一度、胃ガンが三度ありましたが精検の結果はいずれも異状が認められないという判定でした。
しかし、数年前から脂質異常症(高コレステロール)、高血圧の判定を受け、食生活の改善や運動の大切なことのアドバイスを受け健康増進課で実施している「歩くらす〜健康ウォーキング教室〜」に申し込みました。
この教室では先ず血圧測定し、ウォーキングの大切なポイントを学び、準備運動をしっかりしてから身につけたウォーキングの基本を実践し、外に出て約30分から40分位を歩き室内に戻り整理運動をし、血圧測定をしました。この教室で身につけた基本を家に帰って、ウォーキングを毎日実践しました。できるだけ基本を守って実行していました。
次に高齢福祉課で実施している「転倒骨折予防教室」に申し込みました。この教室は毎週月曜日(9月〜11月)に参加しました。
これは筋肉や骨が衰えないように体を動かし器具などを使った「筋力トレーニング」で多くの運動が椅子に座って出来る内容で楽しく実践できました。このとき資料として写真入りの図解(元気はつらつ体操)が配布されて家庭でも実践でき大変役立ちました。
しかも週1回の教室なので、いつの間にか今まで時々腰痛が出てきましたが腰痛が解消し毎週月曜日の教室に楽しく参加できました。
現在は「脳力アップトレーニング教室」に参加しています。この教室は認知症を予防することを目的に身体と脳を連動させた体操や自宅でも継続しやすい脳トレも併せて実施しています。身体と脳を同時に連動することの難しさを実感している教室ですが、頑張って継続していきたいと思います。
各教室で学んだ効果は次のとおりです。
①腰痛の改善
②筋力の向上
③膝、関節の強化
④社会への進出が楽しくなりました。
Dr.前原のワンポイントチェック!
健康診断で健康状態をチェックすることは大変重要です。是非皆様に継続してやって頂きたい事です。
また、県や市町が実施するウォーキング教室や転倒骨折予防教室、筋トレ、脳トレ教室など積極的に利用され大きな成果をあげている。継続することが大切です。
〔優秀賞〕暮らし部門
自分の健康管理のために行っている健康法とその効果 下野市 山本 テル様(79歳)
“自分の健康は自分で守る"を意識して毎日生活することを心して過ごしている。
食生活・体を動かす・出かける・人との出会いつくり・脳を使う・睡眠時間等その都度、自己管理は大事なことと思っている。
私は、36年前、胃癌で胃を全摘切除した。いまでも食べ過ぎには気をつけるようにしているが、年に1、2度は守れないことがある。一番大切なことなのに。でも、その時は早めに床に入り、目を覚ますと普通の状態になっている。「のど元過ぎれば~」を思い出して、意思の弱さを反省する。
ウォーキングの講座に参加して、決まった日時に継続して行うことが良いことはわかるが、ボランティアや会合等で欠席することがあるので、自分の都合でウォーキングをしている。歩き方や姿勢、有酸素運動等を意識して毎日歩くことにしている。歩いた歩数を記録して17年になる。1日7,000歩平均、道順や時間帯、時間など歩けるときに一人で歩いている。7,000歩に満たないときは、その借筋を2~3日の間に返すことに努力する。季節を感じ、色鮮やかに咲いている花などを発見しながらしっとり汗をかいて。だから、夜はぐっすり眠れて、もう少し寝ていたいとは思わない。
毎日平均8,000歩程度歩いている。
ボランティアは、できることをできるときに、高齢者の集まりや学校ボランティア、小学生の登校時の見守り、自分自身の心育てと健康、地域の安全安心へ貢献のためにさせていただいている。自分自身が高齢のため、その日の生活のリズムから、できるときにできることを実践している。記録することや、毎日継続していることが行動に心が付いてくるのかも。
時々物忘れをして、またかと思うことや歩く速さが遅くなったかなと感じている。今は何とか一人で生活しているが、本当は、近所や親戚、友人の方々行政機関からもたくさん温かい心をいただいていることを肝に銘じて生活していきたい。
今を大切にして、「今日行くところがある・今日用事がある」を心に留めて、これからも楽しく充実した日々を過ごしていきたいと考えている。
Dr.前原のワンポイントチェック!
胃全摘の大病をした後の用心は大切で、ちょっと油断して食べ過ぎたりすると辛い目に会うことは経験者でないと分かりません。
それにもめげず、毎日のウォーキングやボランティア活動をされて、周囲の方々とのつながりや感謝の気持ちが素晴らしい。
〔優秀賞〕生きがい部門
生きがいに関する健康法とその効果 宇都宮市 鈴木 節子様(76歳)
人の生き方はただ長生きをしたから良いと云うものでもない。どう生きたかが大事だと云われてます。私は60を過ぎたら何かご奉仕がしたいと思っていました。今、現在お影さまで特別養護老人ホーム・デイサービスホーム・小学校等にボランティアに行ってます。行くと元気をもらってきます。
民話の語りやオカリナ・手遊び歌等で皆さんが参加して一緒に楽しい時間を過せるようにプログラムを作って行きます。
私は50代から民話のサークルに入り勉強を始めました。オカリナは60才から始めました。テレビやラジオでおもしろい小話等はメモを取っておき皆さんが喜んでくれる事を考えながら過しています。
それには自分が昔ばなしでもオカリナでも勉強して憶えないと実践出来ないので認知症予防にもなるのではないかと思っています。ボランティアに行ってくると心地良い疲れの中に喜びと満足感がすごい生きがいになります。
まず健康でなければ出来ないので軽い筋トレやプール・ウォーキングをしたり生涯学習センターの行事にも参加して身体も動くようにしています。
そして友達が沢山いる事です。
家庭の中では祖母である事を考えお婆ちゃんらしく出来る事をにこにこしてする。楽しく心穏やかに過すようにしています。若い人には何も言わない事。すべておまかせ、お互いさまと感謝してありがとうの心で仲良く暮らすように心掛けています。
毎日やる事がある。行く所がある。今日行く所がある。今日用がある。つまり教育教養ですね。一人では生きて行けない。お世話になる事ばかりだから感謝をして生きたいと思います。
ボランティアをすると多くの人との出会いがあり、その出会いを大切に心穏やかに楽しく生きて行く事。それが私の生きがいです。
Dr.前原のワンポイントチェック!
人生どう生きたかが大事と云う鈴木様、老人施設や小学校に行って民話の語りやオカリナでボランティア活動をされている。
多くの人との出会いがあり、その喜びと満足感が生きがいになり、元気をもらってくる姿が目に浮かぶ様です。
〔佳作〕運動部門
素振り健康法 宇都宮市 辻 昭三様(89歳)
健康を守るためには、自分に適した継続して行う運動が大切である。20年前から毎朝約15分間、特製(重量感のある)木刀で「素振り」を実行している。この素振りは、剣道の基本練習の一つであるが、木刀や竹刀があれば誰でも始められる。
実施要領を述べると
一、「気を付け」の姿勢から右足を軽く前に出して、左足の爪先を前方に向けて構える。
この足構えがしっかりしていないと、身体がぐらつくので注意を要する。
二、木刀は左手で柄頭いっぱいに持ち、右手を約ひと握り半の間隔をおいて握る。
三、左拳を下腹からひと握り離し、木刀の先を喉の高さにし、両肩を下げて構える。
四、木刀を大きくまっすぐ頭上に振りかぶって、前方の仮想した相手の水月(みぞおち)まで振り下ろす。その際、両手を内側にしぼるように握りしめる。 五、動作は大きくのびのびと実施し、木刀が左右にずれないようにする。
六、正面の振り下ろしを何回かやってから、次に「斜め振り」をする。これは左および右の斜め上から、約45度の角度で振り下ろす。
七、この素振りの動作は、「前進後退」や「左右の開き足」の足さばきを加えて行うと、動作が全体として大きくなり運動量が増大する。
素振りの効果を列挙すると
一、足腰の筋肉トレーニングになり、腰痛などの予防改善につながる。
二、丹田呼吸をやるので、強力な腹圧が掛かり心臓や肺を丈夫にする。
三、日常生活で余りやらない手を高く上げる動作で、肩こりや五十肩などを予防する。
四、姿勢を正しくして実施するが、よい姿勢を保つことは健康の基本である。
五、素振りを継続して行うことによって、集中力と敏捷性を養成する。
最初は無理をしないことが大切である。15分間の素振りを力一杯やると、約300キロカロリーのエネルギーが消耗されると言われている。はたから見ると腕だけの運動と思われるが全身運動である。ジョギングやウォーキングよりも効果抜群である。
〔佳作〕運動部門
運動に関する健康法とその効果 宇都宮市 海老沼 明子様(77歳)
私の健康法、それはズバリ水泳・スイミングです。生涯学習の一貫として始めたスイミング。私はかねがね広いプールの中で大の字になり、青空を眺めたいと夢みていました。宇都宮市が企画したスイミングスクールで泳ぎのイロハを教わり、先ず水に顔を付ける練習、そして浮く練習。でもこれは下向きのまま、上を向いて空を仰ぐにはまだまだ程遠い。そんなこんなして夢中で一生懸命ガンバリました。いつの間に知らぬ間に空を仰いでいました。4泳法のうち一番好きな泳ぎは背泳になりました。今では水中に沈み水底に座る事が苦手です。浮く事が出来たら沈む事が難しくなりました。元来人間は浮く様に出来ているんだそうです。
現在、近くのスイミングクラブに通って楽しんでいます。又、有志でプールの前に輪になって日に日に老化する筋肉・柔軟性を強化するストレッチを行い、プラス頭の体操を取り入れ、嬉々とした笑いの中でトレーニングしています。
これまで卓球や、バドミントン等々運動をして来ましたが、何故か永続きしませんでした。水泳を始めてもう20年近くなります。プールでは、クロール・背泳合せて5~600メートルを泳ぎ、その前后にウォークでウォーミングアップ・クールダウンします。家を出る時今日はちょっと気が乗らないナァーと思っても無理して行ってしまえばもう帰りはルンルン気分爽快です。何と言いましょうか『正に水に合う(笑)』という事なのでしょうか?おかげ様で膝・腰の痛みは少々ありますが、体重もここ数年増減なし、物事を前向きに捉えられる精神力、水泳という運動を通して、こんな健康法と効果を感じています。
現在77才。これからも可能な限り私の健康法の水泳を続けて行きたいものです。
〔佳作〕運動部門
私の健康法 那須町 松岡 千種様(76歳)
私の健康法は、毎朝のテレビ体操とラジオ体操です。もう20年以上続けています。次に毎日ではありませんが、ウォーキングです。車の運転が出来ませんので、バス停迄1㎞位歩きます。時には次の停留所まで歩くこともあります。
道の駅伊王野支所まで4~5㎞はあるでしょうか。(真夏真冬)を除いて往復10㎞位歩くこともあります。余笹々川ぞいに景色を見ながら、道端の草花を見ながら歩きます。
先日の山の日に「しおや湧水の里ウォーク(40.8㎞)」に参加し完歩しました。制限時間を30分オーバーしてしまいましたが、普段の体操や、ウォーキングがよかったのではないかと思います。
1年半位前からジョギングを始めました。田んぼの周りを3㎞位走っています。きっかけは、知人からマラソン大会出場を誘われたからです。その後一ヶ月半たち5㎞の大会に参加し、完走できました。それ以来月1回乃至2回大会に出場し、すべて完走しています。
これも体操ウォーキング、ジョギングを続けたのがよかったのだと思います。
最近はじめたのが、お風呂の中での足のマッサージです。指を一歩一本もみ、指全体でグーチョキパーをしてから、足全体をマッサージし、ふくらはぎ、ももをマッサージします。足を使っているので心がけています。
次は野菜作り花作りです。無農薬ですので安心ですし、新鮮なのがいいですね。畑を耕し、種を播き芽が出て、実がなる。いつものことですが毎回感動します。畑仕事も健康法の一つです。
後期高齢者になり、健康寿命を延ばしたいとつくづく思う毎日です。
〔佳作〕生きがい部門
社会活動・趣味 上三川町 小林 祐一様(79歳)
私は、定年後65才以後、地域の防犯と児童の見守隊活動の傍ら、趣味の大正琴やハーモニカ等、又健康維持の為と週3回、同じ高齢メンバーでテニスに興じています。最近町の創年倶楽部に入会し、人の為に尽くす生き方に大きな喜びを感じている昨今です。
定年後は、今世の仕事をなし終えて、あとはゆっくりと自分の好きな事して余生を楽しく生きて行こうと一度は心に決めました。が待てよ!この限りある命を「何んの為」に使ったら良いものか、自分だけの楽しみ、喜こびの為にのみ生きては、今の内は良しとしてもいづれの日にか、きっとわびしさと悔を残すことになりはすまいか…と。
若き頃の師の教えの中で、他者や社会に貢献する心と行動がより良い人生を形づくる、とした上で「人の為に火を灯せば、我が前明らかなるが如し」の一節を戴き、それを我が人生の指針として今日に至っております。それは当しく、社会福祉、ボランティア精神の真髄であると同時に又、一人の人間として世界に無条件で通用する、最高に誇れる生き方であると信じます。退職後は特に地元に恩返しをさせて戴く思いで積極的に地域の人達と交流する事を心掛けて参りました。
町の福祉協議会の皆さんが、総ての町民が少しでも長く楽しく、幸福に暮らせるよう、町の福祉の向上に誠心誠意寸暇を惜しまず思索を重ねて下さっている由、感謝にたえません。私達の愛するこの町の、そこ、ここに地域のみなさんの為に少しなりとも貢献したいと云う方は沢山おられ、そのような皆さんから触発を受けるのは楽しくうれしい限りです。
年を重むる程に、いろんな人達と会い語り合う事が私達の元気の源です。
かつては、定年後の生活を「余生」ととらえる人が多かったが、これからは、長年つちかって来た力をもって地域に希望と勇気とよろこびを与え送りゆく「与生」であらねばならないと思っております。
世の為、人の為に自発的に、先ずは自ら行動をおこす事を心掛けて参りたい。
「喜」とは自他共に「よろこぶ」を喜とは云うなり…と。
お互に尊重し合いを基調として自由公平な立場で、共に語り合い、励まし合い、学び合い乍ら、生涯青春の気概をもって、癒しとよろこびと生き甲斐を共有して参りたい。
その時こそ今なのです。
〔佳作〕生きがい部門
私の人生と手織り 足利市 齋藤 博様(81歳)
今、私は「手織り」に熱中している。人生最後の挑戦として、81歳の高齢者の私には意欲的に生きる張り合いは、この作品製作しかないのだ。そして闘病中ながら毎日多少の「生き甲斐」を感じている、今日この頃である。
「手織り」とは簡単な卓上手織り機を使って縦糸の間に横糸を入れて筬で織り込んで布状にする作業である。昔から糸から布にする仕事は女性の根気と時間のかかる仕事とされている。これに高齢な男性の私が挑戦している積もりなのです。
さて、私はこの横糸の部分を身近に生えて目に付く、自然の草や木・竹等を織り込んで布にしてみようと思った。例えば散歩のあぜ道に生えている草や茎、川原のカヤ、庭の枝や竹等なんでも可能である。名付けて「草木染」にあやかって「草木織」と言うことになる。
私は毎日5時頃には起床しての手織り作業の日課である。寝床で新しいデザインが浮かんだ時など消えない内に試作したいからだ。材料や糸使い、そして組み合わせ柄等考える事は複雑だ。しかしそれが楽しいのである。散歩のあぜ道に生えているセイタカアワダチソウやススキなど素材は幾らでも目に付く。横糸の代わりになる細くて長いものなら何でも良いのです。
それを縦糸と如何に組み合わせ交錯させるかにより、作品のデザインや表情が変わる。一つとして同じものは無い。作品は現在450枚位までになった。
作品の用途はさまざまで花瓶や骨董品などの敷物、壁掛け、テーブルクロスなど工夫次第でいろんな用途に使える。思い出の写眞などを飾っても良い。
最後に作品は我が家に訪れた人や関心のある人、それに褒めてくれた人などに使っていただく事にしている。1枚10時間以上かかる作品に値段はない。思い出の遺品と思って大切にして戴けば充分です。
過去の思い出を織り込んだ「余命の時間」に感謝しながら、高齢ながら、今日も製作に挑戦を続けている所です。目標は1000枚、1枚10時間として10000時間、これはよく言われるベテラン機長の飛行航空時間と同じなのです。
現在半分の段階であるが、何とかして目標を達成して人生を終わりたいと思っている。
通院しながらの挑戦は容易ではないが、毎日の感謝を忘れず、楽しみながら、続けていければと念じている。
〔佳作〕生きがい部門
健康づくりと楽しい生きがい 宇都宮市 藤田 君子様(77歳)
運動は毎日20〜30分のウォーキングをしています。田んぼ道なので、涼しい風が吹いたり、道端に咲いている草花がきれいで気分が良いです。腰が少し痛い時には歩くと良くなるし、足も丈夫になります。また次々と通る車のナンバーの足し算と掛算をしています。そのせいか計算が簡単にできるようになり買物の時など釣り銭を早く出せるようになりました。
食事はバランスに気をつけています。牛乳、豆乳、卵、ヨーグルト、チーズ、フルーツは毎日で魚と肉は1日おきに取り、野菜は少なくなりがちなので、なるべく食べるように気をつけています。外食は好きでないので、あまりしません。添加物にも気をつけています。おかげで、あまり太らず血圧もちょうどいいです。テレビで健康についてやっている事も参考にしています。
生きがいは、ガーデニングが大好きなので、草花の種を取りその種を蒔き育てて、庭は花でいっぱいです。木を剪定したり、草取り、芝刈りとやることがありますが年ですので、無理せず時間を区切ってやっています。
その他にも、民謡、社交ダンス、フラダンス、書道、「はつらつの会」ボランティア、などをやっています。
「はつらつの会」は月に1回集まって、みんなで脳トレをしたり、そして3ヶ月に1度、介護施設でボランティアをしています。介護施設で歌を歌い、フラダンスを踊りその後、利用者の皆さんとお話しします。
喜んでもらえるのでとても楽しいです。これからも体の許すかぎりやってゆこうと思っています。
平成28年度 受賞作品
〔最優秀賞〕運動部門
「笑いヨガ」に勝る良薬なし 栃木市 大𣘺 イヨ子様(87歳)
私は数え年88歳。毎日20分間、「笑いヨガ」をやるのがここ2年半の日課です。そのお陰で老眼鏡が不要になりました。ついに針の穴に糸を通せるようになった時、米寿の祝いの着物は自分で縫うことを決めました。そしてこの3月、念願を達成しました。
実は、毎日笑い続けた結果、私の身にはそれ以上の「奇跡」が起こっていました。もともと「笑い」は、病気の治療や予防に効果があることは見聞きしていました。でも、あまり笑わない自分には無理だと感じていました。ところが、笑いの体操とヨガの呼吸法を組み合わせた「笑いヨガ」は笑いと同じ効果があるというのですから、魅力的でした。
私は平成16年に「リウマチ性多発筋肉痛」と診断され、全身の筋肉痛と関節痛で身体の自由を奪われていました。でも何とかしたい一心で、杖にすがりながら8年間町の運動教室に通い続けました。その甲斐あってやがて痛みも和らぎ、杖無しで歩けるようになりました。それでも、足首の腫れと痛み、それに刃物で脚の骨をえぐられるような発作が残りました。それで、死ぬまでこの病気と付き合うしかないと、あきらめていました。
そんな折、平成26年5月の高齢者教室で、「毎日一人でできる笑いヨガ(笑いの体操)」を教えてもらいました。ある晩のこと、あの発作が起こりました。藁にもすがる思いで、『ホッホ、ハッハ、ホッホ、ハッハ』と笑いの体操を繰り返しました。すると不思議!…痛みが引いていったのです。笑うとモルヒネの数倍の鎮痛効果を持つホルモンが脳から分泌されるのだそうです。あまりにありがたくて『明日からは毎日欠かすことなく「笑いヨガ」を実践します!』と、思わず心に固く誓った次第です。
その後、あの激痛を伴った発作は、二度と起こりませんでした。そして、足首の腫れと痛みも取れていきました。そこで血液検査をしていただいたら数値が正常化しており、平成28年1月6日には、10年間飲み続けたステロイド薬を止めることができたのです。
また、毎日笑う体操をしているので、ムッとした時にもハハハハ!心配事があってもハハハハ!と、嫌なことは笑い飛ばす習慣が身につきました。とにかく今は毎日畑に出て、高齢者教室にもおしゃれに気をつけて出かけるなど、充実した日々です。
「笑いヨガ」を通して手にしたこの幸せは、リウマチという難病を授かったお陰と感謝しています。次の目標は、卒寿の祝いに手縫いの紫の衣装で記念写真に納まることです。何もかも良いこと尽くめで10歳くらい若返ったような気がします。私の体験談が少しでも皆様のお役に立てるようお祈りし、感謝の言葉に代えたいと思います。
Dr.前原のワンポイントチェック!
「笑いヨガ」をやることで、全身の筋肉痛と関節痛が消えていき、実際10年間飲み続けたステロイド薬も止めることができたとのこと。
そして「笑いヨガ」を通して手にした幸せは、リウマチという難病を授かったお陰と感謝しています、とのご意見は素晴らしい発想です。どうぞ今後も辛いことは笑い飛ばして卒寿のお祝いを迎えてください。
〔優秀賞〕運動部門
膝痛を感じなくなったこと 宇都宮市 武田 よし子様(82歳)
満60歳で定年退職した私は、65歳の時にウォーキング協会に入会し、富士山を登ることができました。また、あちこちのウォーキング大会に参加できて、足は強い方だと自負していましたが、75歳ぐらいから膝に痛みを感じ思うようにウォーキング会の行事に参加できなくなってしまいました。家の周囲を歩くのにも杖を使うようになり困ってしまいました。
当時、NHKの健康番組で「膝痛は足の筋肉を鍛えることしかない」と受け取りました。
毎日腹筋運動や足の上げ下げ、両足廻しなど熱心に取り組みまして、いくらか効果はあったようですが、はかばかしくありません。
そんな時、新聞記事で見た「横臥での足上げ運動」です。これだ…と思い早速に試してみました。毎夜、就寝前にふとんをマット代りにして片足100回ずつ(左右で200回)を実施しました。100という数は凄い数であることを痛感しながら、ときどきは無意味さでくじけそうになりましたが、それでも「10、20、30……50でひと休み、あと50だ、がんばれよ」と自分を励ましながら何か月が過ぎたころ杖なしで歩けるようになっていました。
あるとき散歩程度に歩いていると、「あらあ、杖つかないで歩けるようになったの、どこの医者に行ったの。」と近所の人に声かけられ自分では気付かない内に元のように歩けるようになったのだと自信がつきました。
私の体験をぜひ、多くの人に知らせたいと思い老人会の集まりのときに出た膝痛の悩みにチャンスとばかり体験を話し始めると「100回も……バカバカしい。」と言われたり「そんな…」と言わんばかりの態度を取られ、信用してくれないのかと自分を責め余計なことかと反省もしましたが「いや、人は人、自分は自分で、わかってもらえなければそれまでよ」という気分になりました。
私が膝痛で悩んでいた頃、ある知人も悩んでいましたが、その方は手術をなさいました。
運動に頼らず手術という方法もありますがそれぞれの生活パターンで何も言えません。
でも、膝痛の悩みから解放された私は、今82歳で特に医者にもかからず毎朝、元気に家のまわりを3,000歩の負荷をかけて歩いています。田園風景豊かな汚染度の低い空気を腹式呼吸(笑いヨガで教わりました)で吸って健康には自信満々で歩いています。
「足がお丈夫ですね。羨しいですよ。」と若い人に声かけられると私の健康管理は100点と言えるかな?なんてうぬぼれています。
Dr.前原のワンポイントチェック!
膝痛は足の筋肉を鍛えることとして、「横臥での足上げ運動」を毎夜、就寝前に片足100回ずつ実施したところ痛みがなくなり杖なしで歩けるようになったとの経験。良かったですね。医学的にはすべての変形性膝関節症患者さんが運動だけで治るとは言えませんが筋肉の運動は重要です。
〔優秀賞〕生きがい部門
生きがい 益子町 髙松 フミ子様(94歳)
益子町の中心より5㎞くらい東南の山里にすむ94才になるおばあさんです。
健康で暮らすのは体をよく動かす事ではないでしょうか。一番健康で居られるのは昔とちがい国の方で老人は一割と言う医療費で見てくれるやさしさが一番ではないでしょうか。有難く思って居ります。年を取ると体の動きは鈍くなりますがなるべく動かして居る方がよい様です。
私の家庭は母子二人きりです。淋しい時もあるけれど自分に授かった運命と思いくよくよしないで前向きに日を送って居ります。
朝起きれば食事から洗たく全部一人でやって、少しばかりの田んぼをつくって野菜も自家用は作って居ります。同じ年で仲よくして居た友達は皆介護の方へ行って淋しいです。
でも70~80代の人が友達になって頂き、月一度の集まりや折紙人形色々と指先を使って物作りなど楽しいですよ。
長い人生を送る中には色々とありますが、くよくよしないで前向きに月日を送って行けば健康で行ける様な気がします。
私も年を重ねて行き、まもなく95才になりますが、命あるうちはなるべく元気で明るく暮して行きたいと思って居ります。
Dr.前原のワンポイントチェック!
94歳になってもなるべく体を動かし、前向きな日々を送っていらっしゃる。食事から洗濯全部一人で行い野菜も作っている。指先を使った物作りなども楽しんでいる。どうぞ今後も元気で明るく暮らしてください。
〔佳作〕運動部門
運動 宇都宮市 内田 徹様(77歳)
私は今から4年前の9月です。右膝の手術を受けたのは。それまで主な運動はハイキングと散歩で歩くことでした。それがその年の春ごろから痛みが出始めました。それでも無理をして夏まで頑張り、8月1日男体山の登拝祭に参加することにしました。登頂はどうにか成功しましたが下山で痛みが強くなり、その後診察を受け変形性関節症と診断されて約ひと月入院しました。長い前置きとなりましたが、退院後リハビリ中に先生より今後は散歩ではなく膝に負担の少ない自転車を勧められました。そんな訳で、庭乗りから始めた自転車が今では手離すことの出来ない運動具のひとつです。天候や用事の外は続けてきました。
一日走る距離は40~50㎞で3時間位です。無理のないスピードで楽しんでおります。今年は県内の大会に宇都宮市と那須町、9月の日光市は96㎞を完走することが出来ました。大会では日頃自転車を通して知り合った人たちと顔を合せることもあり、これからも頑張ろうと気持ちを強くしました。家にいれば日中は一人で過ごすので、会話も体を動かすこともありません。そのことで一日が長く感じる日々でした。外に出る様になってからは、自然に変化する季節その景色を風を体全身で受けて感じる事が出来ます。山や川や木々、鳥や花や田畑を日々楽しみ気分転換しています。時々歌なども詠み、その感動等日記がわりに書き留める日もあります。又仲間と会い色々と情報交換して、参考になることなど取り入れたりします。新しい出会いも時々あり、人と話す機会も増えております。昼食は決めた場所はなく、その時どきの公園やグラウンド、河川敷で食べます。休日には学童野球やサッカー、テニスを遠くから観戦したりで毎日が遠足気分です。これらの行動で個々の詳しいデータはわかりませんが、一日の走行により食欲も増し心肺機能と手や足の筋力も付き、適度の疲労で夜の睡眠も熟睡する等良い効果の結果と考えております。これからもひと日ひと日大切にして一日でも長く続けることが出来ればと願っております。
なお、続けるうえで特に注意すべき点は交通事故だと考えております。車よりスピードは落ちますが対自転車や自動車と衝突の場合、生死にかかわる重大事故となりますし、加害者となることも十分あります。以上短期間で参考に成るかわかりませんが私の体験をお知らせ致します。
〔佳作〕運動部門
運動に関する健康法とその効果 宇都宮市 福田 義男様(77歳)
67歳(平成18年)で仕事を離れた。
在職中は毎年1回、職場の健康診断を受けていた。毎回どの項目も正常な範囲の数値が並んでいる。本当はありがたいことだが、検査の方法に手抜きがあるのではないかと疑ったこともある。もちろん自覚症状は何もなかった。
職場を離れて6年後(平成24年)の夏の健康診断で驚く数値が出た。血圧は140台後半。時どきめまいが起きるようになった。
耳鼻科で処方された血流を改善する薬を飲み続けたが効果がない。
6年間、ほぼ毎日パソコンを操作していた。椅子に座ること6時間。それを超える日もあった。
ある日のテレビ番組に目がとまる。健康維持には、毎日適度の運動を続けることが大切という。説得力があった。
それを聞いて、6年間、ほとんど体を動かしていないことに気付いた。体が重い。
運動の効果は数か月つづけなければ現れないという。
薬の服用で血圧を下げることは簡単のようだが、それは最後の手段と考えた。
めまいは、寒い時期に集中して多く起きている。長い時間冷気に当たり体を冷やすと直ぐに起きることがわかった。
めまい解消と血圧降下のため毎日8,000歩、歩くことにした。血圧は朝晩1日2回、記録した。半年ほど過ぎたころようやく効果が見えてきた。
現在(平成28年9月)、散歩を始めて4年になるが、めまいの兆候は全く現れていない。 
血圧は、130台を保っている。
現職中は、山歩きとスキーに多くの時間を費やしたが、離職して2年も経つと転倒の恐怖感に脅えるようになり、山仲間に惜しまれながら止めた。
離職後の楽しみは、パソコンを自由に操ることと決めていた。
命のある限り体力に応じた運動は、欠かせないようだ。雨の日が何日もつづくと散歩に出られないのでストレスがたまる。
夏の暑い日、しっかり汗を流すと冷房で冷えた体が生き返る。冬の寒い日の8,000歩は、手袋が邪魔になる。程よい疲労感を持って家にもどると、一日の大事な仕事を終えた満足感で心は満たされる。
増えた体重は現職中の数値(50キロ)に戻った。この4年間、薬は何も飲んでいない。
風邪にも見放されている。
〔佳作〕運動部門
運動法に関する健康法とその効果 宇都宮市 釜井 健蔵様(81歳)
私は現在82才で70才からはじめた卓球について話をしたいと思います。
65才で定年退職してからは家にいる時間が長くなり、時間を持て余していました。もともと庭いじりが好きだったこともあり、家の近くで畑を借りて野菜をつくり雨の日以外は世話をしに出掛けていましたが、出掛けるのは畑と日々の買い物くらいで1日で歩くのは3,000歩程でした。
70才のときに地区で65才以上の人が集まって卓球をしていることを知り、初めて参加しました。1週間に1度、休憩を入れて2時間ほどで、約10人くらいが毎回集まります。最初に柔軟体操をして年齢を考えながらけがのないように安全第一に行っていますが、年に1回大会もあるので1つの目標になり、めりはりがつきます。また、卓球で知り合った仲間と食事に行ったり、近況を話しあってストレスを発散したり、アドバイスをもらったりして元気になることも多々あります。桜の季節になると近所の公園で花見をしたり、紅葉を見に行ったり、何もないときでも、散歩に行ったりと出掛ける機会も範囲も広がりました。卓球の仲間が誘ってくれた週に1回の輪なげの会や週に2回公園でのラジオ体操にも参加するようになり、人との出会いがさらに広がって大きくなり、3,000歩だった歩数が1万歩程に増えました。
また、ずっと続けている野菜づくりも家族が喜んで食べてくれるのですが、集まりの場に持っていくと、さらに多くの人にふれてもらえて、反応が返ってくるのが嬉しく、味はどうか、今度はどうしようかと、わくわくし、やりがいや楽しみにつながっています。
40代では腎臓を1つ摘出したり、痔の手術をしたり、心臓の治療をしたりと健康体とは言えませんでしたが、現在大病もなく、体の不自由もなく、補助なしで生活が出来ています。
卓球にどれくらいの影響があったのかは、はっきりとは分かりませんが、充実感や楽しさが増えたのははっきり実感しています。
家族からは気付くと家にいないと笑われることもしばしばです。
〔佳作〕生きがい部門
生きがいの実践 那須烏山市 倭文 威夫様(95歳)
生きることの喜びを、生きがいが育ててくれる。私は生きがいを育てることを目指し、気力を軸とし、知力・体力を支えとして実践している。
知力の面では、感動を与えてくれた偉人の生き様を書いた本を読み、その境地に浸っている。できればその片鱗でも、自分なりに自分の生活の中に取り入れたいと思っている。
自分のことを一番よく知っているのは本人である。身体の変調に気づき、速やかに対応できる知識を持つことは必要不可欠である。
本棚に備えてある家庭医学書を度々読んでいるが、身体の保持と同時にボケ予防にもなっている。
私の趣味のひとつに絵画と書道の鑑賞と実技がある。趣味を持つことは長生きの手段である。繰り返し実践することが生きがいの原動力となっていることに気づいてきた。
体力の面では、定期的に医師の診察を受けることは当然のことであるが、ほかに、毎週木曜日に介護サービスを受けている。その施設の日課のひとつであるリハビリを職員の指示により実施している。
私の体力の弱い部分に焦点をあてて組み立てられたリハビリは効力があるので、デイサービス当日だけで終わることなく、以外の日でも参考にして実施している。
その他、健康の保持増進に関係する運動を無理をしない程度で、毎朝行っている散歩の後に実施している。何をするのにも継続が大切であるが、体力をつけるうえで特に要求される。
知力、体力の実践が生きがいの要素であることに自信を持つことができた。今後更に工夫し、生きがいを育てる目標達成に励もうと思っている。
〔佳作〕生きがい部門
生きがいに趣味を選んで健康づくり 那須烏山市 平野 勝夫様(78歳)
会社員生活を定年退職し、ご縁があって自分の出身地ではない烏山町に終の棲家を定め、第二の人生をスタートさせました。
地域の行事への参加などを模索しつつもなかなか自分の行動の方向づけも出来ずにおりました。そんな中、誘われて詩吟の会に入会することになり全く初めて詩吟に接することになりました。会の趣旨、和歌「よき友にまじはりてこそおのずから 人のこころも高くなりけれ」を全員で朗詠をして始まる教室でした。知人僅か1名の当地の自分にとって良き友をつくれる詩吟の会は、なんともうれしく思われ毎週の教室を楽しみにする生活が始まりました。
腹式呼吸を意識して高らかに発声し詠うことはストレスを寄せ付けず教室が楽しく体調は健康そのものとなっていきました。
40数年前の学生時代に接した「唐詩選」を改めて購入、あらためて当時の想いを楽しみました。毎年行われる流統の審査会に向けての勉強、大会出演の勉強と新しい漢詩を学ぶのもハードながらも楽しいものです。教室のメンバーとも良き友のお付き合いも深まりました。学んだ漢詩の背景、往事の出来事などを自分の眼で確かめながら詩文の理解を深める為、先ずは身近な水戸市に「弘道館に梅花を賞す」の弘道館をメンバーと訪れ、「水戸八景」の各地も体感しました。福島県に飯盛山を尋ね隊士墓前にて「白虎隊」漢詩を吟詠奉納しました。平泉中尊寺にては千田貫主(日光出身)にご案内いただき金色堂正面にて「平泉懐古」をご一緒に奉納吟詠出来ました。教室メンバーにて漢詩所縁の地を旅するなかで更にメンバー同士の結びつき、懇親が深まり「よき友」が生まれ生活に充実感が深まりこれに伴い健康状態もすこぶる好調に過ごしております。
栃木県芸術祭等の大会の舞台にて緊張感を持って詠うこともリタイヤ後の生活の中では得難い経験を持続でき、精神面での衰えを防ぐ有効な力となっております。吟詠を学ぶ中で今まで知らずにいた多くの我が国の先人、漱石、啄木、良寛、乃木希典、新島襄、等々の漢詩を初めて詠い健康な身体こそが新しい知識を吸収でき、老化を防ぐ源となることを信じ、これからも「よき友」と共に吟詠を続けて行きます。
平成27年度 受賞作品
〔最優秀作品賞〕生きがいづくり部門
「ボランティアを楽しむ」 宇都宮市 伊藤 芳昌様(75歳)
私は脳内出血により左半身が麻痺し、ろくに歩けない。どこに行くにも妻の力を借りなければならなくて、週3日デイケアに通っている。たから「健康づくり体験談」に応募資格がないのかもしれない。しかし私はボランティアで健康づくりしている。
二つの民話の会に入り民話で主にデイサービスを回り、地元小学校の読み聞かせの活動をしている。平均月3~4回やっている。既に十年三百回以上になろうか。
なぜボランティアか。脳卒中で全く声が出なくなってしまい、医者から訓練次第と言われ、猛訓練をして半年で回復した時にできることが民話語りであった。リハビリを兼ねてだったが、もともと「好き」だったからだろう。大学時代に幼稚園で毎日のように紙芝居をやっていたし、定年退職後も小学校で週2回やっていた。「ボランティア」を知ったのは県のシルバー大学に入ってからだ。
はじめはろれつが回らなかったが次第に慣れた。なんとか語れるようになると嬉しくて妻に催促し始めた。
語れるのがいい。語っている時がいい。子供達の顔を見るのが良い。施設利用の高齢者がアンコールを求めてくるのがいい。
子供達が元気をくれる。同じ高齢者の声援を受けるとまた来るぞと練習にも力が入る。
今ではボランティアが生きがいだ。ボランティアが楽しい。私の健康の源だ。
私は健康づくりには生きがいが欠かせないと思う。健康体操も生きることにつながると思うからやるのではないか。その意味でなんでもいいから明日につながることをやれば良いと思う。
私は癌も抱える。前立腺の全摘が叶わなかったのに術後もう16年になり医者も驚く。
今の私は、勿論年相応の体力の衰えを痛感するが、カレンダーはほぼ毎日黒くなっている。半分はデイケアや定期健診であるが、民話語りや読み聞かせが入り、市の福祉センターの講座の水墨画まである。下手でもいい。座ってできることならなんでもいい。やれることをやるのだ。暇を見ては野菜作りまでやっている。そして食べきれないものは私の野菜外交だとして隣近所に配っている。
杖をつき妻に支えられて歩く姿は決して格好いいものではないが、恥ずかしがっていてはどこにも行けない。それこそ惨めだから、妻が一緒ならば私はなりふりかまわずどこでも行く。
行けば誰かと話ができる。仲間ができてコミュニケーションがはかれて頑張れる。家に引きこもって老いをかこちながらテレビを見ているよりはるかにいいのではないか。
今朝も雨の中を読み聞かせに行ってきた。
ボランティア万歳だ。
Dr.前原のワンポイントチェック!
脳内出血で左半身麻痺になっても、生きがいを求めて、健康づくりをしている伊藤さん。ボランティアでリハビリをかねて民話語りを子供達や施設の高齢者にしています。また前立腺癌の手術をした後にも、水墨画の講座を受けたり野菜作りをしている様子は、たとえ障害を持っても生き生きと暮らしている姿がすばらしい。
〔優秀作品賞〕運動部門
継続は力なり 塩谷町 小野﨑 千鶴子様(77歳)
退職して時間的にゆとりが出来た時の平成15年度健康づくり教室(町主催)に参加したことがきっかけで運動への関心が高まりました。体力測定から、万歩計をつけて毎日の歩数の記録、血圧測定の数値の記録から評価。
それ以来、万歩計は身体の一部に、そして血圧も早朝に測定して一日が始まります。一ヶ月の歩数を合計し、年間の歩数から全国1周を地図上で夢みています。
その後、プール教室・ボール教室等にも参加しています。
骨密度検査は町の健診では節目の年が対象のため、オプションで毎年、実施しています。
65歳の時の測定値は退職時よりも年齢的にも低下していて予測どおりの結果でした。
そこで3年間で退職時の数値にアップさせること目標に食生活は勿論のこと運動の継続(ウォーキング)に期待しました。
その結果、3年後の検査で退職時の数値までにアップし、継続は力なりの実践効果です。
それ以降、数値はコンスタントに維持されています。
筋力をつけることで、血流を良くして骨粗鬆症を予防できることが確認出来ました。
町の骨粗鬆症予防教室に実績を提供し、年だからと諦めない発想転換に協力しています。
それに、運転免許を取得してなかったことが、健康づくりに役に立っています。
例えば、バス待ちの時間に時計を見ながら2-3のバス停を歩きますが、これは貯金ではなくて「貯筋」です。
駅でも同じで待ち時間にホームの端から端までを何回か歩いたり、駅のエレベーターやエスカレーターを使用したことがありません。
1日に用事を済ませるにも、何回かに分けて、時間配分しています。
駐在さんには徘徊でないことを自己申告すると防犯関係で顔なじみのため、徘徊の人の歩き方とは違うからと励まされています。
一方では3年前から老人クラブのウォーキングクラブに入会し、月1回6~7キロのウォーキング、10年前に立ちあげた防犯パトロールの学童の見守りとウォーキングの一石二鳥のボランティアを継続しています。
運動の効果だけでなくボランティア活動により地域の人達との交流が深まり、顔見知りが増えたことが生きがいにつながっています。
気がついたら喜寿を過ぎた独居老人ですが強がりではなく、淋しいどころか楽しいです。
又、一人旅が好きでハイキング出来る方面を計画し駅のコインロッカーに荷物を入れ身軽なスタイルで行動開始がパターンです。
健康であることに感謝し、そして健康は地域社会への恩返し、子孫へのプレゼントではないのでしょうか。
私のモットーは「無理なく、無駄なく、無為でなく」の三無主義です。
Dr.前原のワンポイントチェック!
健康づくり教室に参加したのをきっかけに、万歩計をつけて毎日歩数の記録や血圧測定、その後プール教室やボール教室にも参加しています。骨密度検査をして骨粗鬆症予防教室に実績を提供するなど骨折予防にも心がけています。またボランティア活動により地域の人達との交流に励んでいます。まさに継続は力なりです。
〔優秀作品賞〕食事部門
健康は食から 宇都宮市 松本 房子様(79歳)
私は79歳の後期高齢者です。
食育に出会ったのは、無我夢中で働きづめの毎日を食事も身体も気にかけずにいたため体調を崩したのがきっかけでした。仕事から離れざるを得なくなった私は、毎日途方に暮れていましたが、そんな中、宇都宮市の健康づくり推進員・食生活改善推進員の講座に目を止めたのです。そして一歩踏み出そうかと入会を決めました。講座は運動、食育、生きがいの三つを受講しましたが、中でも食育の講座は今では当たり前として受け止められますが、当時十年前の私には食に対する知識などゼロに近い食生活を送っていたのだと驚きました。野菜350g、塩分(男性一日9g、女性7.5g)、BMIなど耳慣れない言葉などで戸惑いましたが、受講をして自宅の味噌汁の塩分過剰を知った時は、ガクンとしました。このような食生活をしてきたものですから、血圧もコレステロールも高め、この為投薬のお世話になりきった食生活を送っていたのでした。でも、今では薬にさよなら、家族も塩分控えめの食事に慣れ、健康は食からと自覚して参りました。
過去は過去とし満たされる満腹感だけを味わう食生活を過ごしてきましたが、今では野菜、塩分、カロリーとバランスのとれた食事に心がけています。衣食住の大切さはやっぱり食が一番かなと・・・。体は食が原点なのですね。
自分の身体は自分で守る、それは家族の幸せに繋がる第一歩、食の講座で学んだことで身体を変えられることができたことに感謝です。
Dr.前原のワンポイントチェック!
運動、食育、生きがいの講座を受講され、ご自宅の味噌汁の塩分過剰を知り、愕然としました。血圧やコレステロールが高めでクスリを飲んでいましたが、食事に気をつけることで、クスリをやめることが出来ました。健康は食からと自覚して、野菜、塩分、カロリー等に注意し、バランスのとれた食事に心がけています。自分の体は自分で守るです。
〔優秀作品賞〕生きがいづくり部門
生きがいに関する健康法とその効果 小山市 吉田 喜代士様(87歳)
私は小山市在住で87歳の独居老人です。妻は老健に入所中でやむなく一人暮らしと言う訳です。このようなケースは近年の高齢者生活のひとつの縮図かもしれません。
さて、今回のテーマの中で生きがいに関する健康法とその効果について、私が体験し、今も実行していることを発表させていただきます。
一つ目は歌う健康法です。十数年前、肺気腫と不整脈で苦しんでいました。医師から呼吸器のリハビリのため腹式呼吸法として歌うことと歩くことを勧められました。これが私の場合詩吟であったりカラオケだったのです。
発病当時は、2階に上がるのも息切れで大変でした。それから歌って歩くことや十数年、息切れと不整脈は次第に改善され、歩行距離も伸びて現在は普通の生活に戻っています。歩く効果と相まって、歌う効果をつくづく実感しているところです。
カラオケは毎週1回、長寿会で大声を張り上げ歌って笑って楽しんでいます。継続は力なり、と言いますが、何事も続けることが大事なのですね。
次に生きがいにしているのが俳句です。
まだまだ、初心者です。そもそも俳句に関心を持ったのは、公園を散歩中、園内の片隅に凜と咲いている梅の花に出会ったのです。この美しさに足を止めて、只々見入るばかりでした。その感動を俳句に詠めればなぁ、と思いつつ、その場を去りました。俳句に何の知識もないし、年齢も年齢だし、と迷っているときでした。ケアマネさんから、「栃木県に有名な詩人がいるのですよ」と柴田トヨさんのことを紹介されました。90歳で詩作をはじめられ、98歳で『くじけないで』の詩集を発表され102歳まで活躍されたことを知りました。そのことに背中を押され改めて俳句に挑戦する気になったのです。今はNHKの俳句講座で目下勉強中です。
ところで、人は身体機能の低下は避けられないが体も脳も努力次第では先延ばしが可能と言われています。では、どのようにすれば、脳を活性化することができるのでしょうか。抽象的ですが、まず生きがいにしていることに夢中になることで心にはりあいと生きるための目標を持つことでしょう。それが脳に良い刺激となって活性化に繋がるものと思うのです。
私は第2の生きがいが、たまたま俳句になったという訳です。初心者でも一句読めた時の感動と達成感は一入で大いに脳の刺激になっているのです。
要するに、健康づくりには運動と食事は直接的に、生きがいは間接的にかかわっているものと考えます。それぞれに役割を持っていますが、三本の矢が揃って初めて総合効果を生むものと思っています。私は口で歌って、心で詠むことが、生きがいによる健康法と信じています。心に太陽、唇に歌を、と言うではありませんか。
Dr.前原のワンポイントチェック!
肺気腫と不整脈で苦しんでいた吉田さん。呼吸器リハビリを兼ねた健康法として歌うことを始めました。詩吟やカラオケをすることで、息切れや不整脈が改善し歌う効果を実感されています。また第二の生きがいとして俳句を詠んでいます。健康づくりには運動と食事が直接的に役立つが、更に二つの生きがいを持つことで、健康を維持されている。
〔佳作〕運動部門
今がしあわせ84歳 塩谷町 石塚 ミヤ子様(84歳)
私の住む塩谷町は、北に高原山・那須連山を、西に日光連山を望む自然豊かな町です。
高原山のふところには、日本湧水百選の一つ「尚仁沢湧水」があります。私のお気に入りの散歩コースは、この尚仁沢の流れを集めた荒川沿いの大平崎公園です。春は桜、つつじ、夏はアジサイ、秋は彼岸花、紅葉と四季を通じてとても心いやされる場所です。毎日この公園の中の道を50分間歩きます。公園の中の道は上りあり、下りありですが、なるべく早足で歩くようにしています。
日頃の生活では、銀行や郵便局も自分で行って手続きをします。家からは往復3キロメートルくらいありますが、もちろん歩きます。高齢者学級で学んだ体操も欠かさずやります。お風呂に入って首の運動をします。ゆっくりと右に左に曲げて10回、前にも10回です。後ろはやりません。高齢者学級で後ろに曲げるのは、首の骨によくないと学びました。次に足首の曲げ伸ばしを30回やります。足の手入れも気を使います。私の足の裏はつるつるです。ヒビやマメはありません。かかとを軽石やたわしでこすっていたこともありますが、そのようなことをやると、脂が落ちすぎてかえってカサカサになるので、私は夏でもアロエの入ったクリームを足の裏に塗ります。顔はあまり塗りません。靴下も5本指のものを愛用しています。足の調子がいいと、散歩も家事もルンルンでこなせます。
私が結婚したのは昭和24年です。高度成長に向かつて、日本が走り出したころです。嫁いだ先は縄工場でした。私は車の免許を取り、3トントラックで、東京・千葉・鹿沼等材料の調達や製品の納品のため走り回りました。近所でも仕事先でも「女運転」と、名をはせていました。その後時代とともに、家業は縄工場から設備関係の仕事に移りました。晩年は、第一線を退き、ひ孫のお守りやグランドゴルフなどをやってきましたが、車の運転は79歳までやりました。優良ドライバで40年表彰ももらいました。視力が衰えたのをきっかけにきっぱりと運転をやめました。今はなるべく人に頼らなくて済むように、そして、家族に迷惑を掛けないように心がけています。散歩のときも、事故に会わないように交通ルールを守り、目立つ服装で出かけます。しかし、長い間生きていると色々つらいこともありました。頼りにしていた長男のお嫁さんに先に逝かれてしまったことも、大きな悲しみですが、なるべく毎日を前向きに生きたいと思っています。
〔佳作〕運動部門
暮らしの中の運動 宇都宮市 岸 伸輔様(75歳)
女性が長生きする要因に「家事と買い物」があるという。家事は体を動かすので自然に運動になるのだろう。買い物は品物を選ぶことに集中するので気分転換になるのだろう。
私も家事は運動になると思うので積極的にやるようになった。ただし、料理はやらない。私がわがままだからだ。妻の料理がおいしいからもあるだろう。
なお、妻は足を3回骨折しており、家事は私がやらざるを得なかったという側面もあった。
次に、家事以外で体のためになっていると思うものを挙げてみる。
一つ目は「ラジオ体操」。1回の放送は10分間で1日に3回ある。第一放送の6時半、第二放送の8時40分、同じく15時。ただし、日曜日は6時半のみ。6時半の体操は妻と一緒に「宇都宮城址公園」で約40人の仲間とやる。8時40分は自宅でやり、15時については外出していたり、忘れていたりでほとんどやらない。
2つ目は「朝湯」。5時頃に入って、両手で全身をマッサージする。約30分間入る。新陳代謝がなされ、何よりも気持ちいい。
3つ目は市の保健センターの「ストレッチ体操」。1回40分を月に2回、妻と一緒にやっている。ストレッチ体操はラジオ体操と共通点がある。普段動かさないところを動かす。終わったあとはスッキリし、体が軽くなったような気がする。
なお、ここは9階にあるが私はエレベーターを使わず、階段を上り下りする。また、ここへは天気の日は自転車で来て、雨の日は約30分かけて歩いてくる。そのときも階段を上る。
4つ目はエレベーターやエスカレーターは使わず階段を使う。
例えば市役所14階の大会議室で講演があるが、夏は汗をふくタオルを持って階段を上る。約7分でゆっくり上れる。
5つ目は「自転車の活用」。自動車はあまり使わず、自転車で一時間くらいでいけるならどこへでも行く。
例えば「市立美術館」。自宅は市役所の南にあり、美術館への坂道までは約40分で着くが、最奥の駐輪所までは20分以上かかる。ギア付きの自転車でなければ登れない。
夏は着替えの上・下のシャツを持参し、トイレで着替えてから鑑賞する。
なお、江戸時代の旅人は1日に40キロ歩いたという。それを思えば、14階の階段も、美術館の坂道も上れる。
これらの運動で風邪を引かなくなり、医者にもかからなくなったが、大本は妻のバランスのとれた食事にある。
私はいま人生が楽しいので、「健康寿命」を長く続けていきたい。
〔佳作〕食事部門
私の健康づくり 宇都宮市 星 紀昭様(75歳)
小学生のころから健康であることが何をするにしても大切だと考えてきた。小学校は三日欠席、中学校は一日欠席、高校は欠席遅刻早退なしの皆勤だった。今でも小中学校の皆勤未達成は残念でならない。大学卒後就職し病気で休暇をとったのは虫垂突起炎の入院手術で一週間程度の病休のみだった。三十七年間勤め、定年退職して十五年の現在まで入院なし。在職中毎年成人病検診、その後生活習慣病検診を受診したが、小さなものはあったが、入院手術をするような病気にかかっていないのは幸せだし、常に健康が維持できるように努力をしたからだと思うし、両親から健康な体に生み育ててくれたことに感謝している。最近は「人間ドック」で胃炎や縁内障が指摘され、眼科は月一回通院し診察や検査を受けているが、進行していないので上手につきあっていきたいと思っている。もう1つは歯科通院を一カ月一回で歯の掃除などをしているのはやむを得ないと考えている。健康維持のために実行してきたこと、現在も実行していることは、バランスの良い食事、一日三食を一定の時刻に摂る、かむのを多くする、歯磨きを毎食後する、忙しくも一定時間食休みをする、無理をせず適度な運動の継続実行、(退職後は一時間のウォーキング継続中)、精神的にくよくよしないで、切り替えを早くする、快食、快眠、快便を維持できるように努力していきたいと思う。
今後は、多くの先輩や成功者の経験談を聞くこと、長寿者の成功例を本で読んだり、聞いたりして自分に取り入れられるものは実行していきたい。
先日、下野新聞健康講座を受講した。順天堂大学医学部名誉教授の山城雄一郎先生は人間の腸内には100兆個の細菌がいて、善玉菌のビフィズス菌は、免疫力に大いに関係しており、その数は60代は50%に、80代では5%しか生存できないという。腸内環境を整え、細菌やウィルスに対して防御できる体を維持することの要性を説いた。腸の細菌のバランスを崩す原因は、偏った食事、過食、飲み過ぎ、他に薬やストレス、過労などがあると注意された。それには乳酸菌の飲用が大腸菌抑制効果があるという。同じく講師のフリーアナウンサーの生島ヒロシ氏は健康維持には運動や快眠などが大切だが、歯の噛み合わせに留意すべきだという。歯口力が老化と病気を防ぐからもっと口腔内に気を使うべきだと話した。特に簡単にできる健康体操を紹介してくれ、多くを学んだ。
今後は、江戸時代の儒教者佐藤一斎の「養生のこころがけは、ただ節度を守り、過度にならないこと」を頭に入れ、健康寿命を伸ばす生き方を実践していきたいと思う。
〔佳作〕食事部門
我が家の健康法「ゴーヤ茶、ゴーヤ手作りドレッシング漬け」の食用 宇都宮市 髙木 武夫様(78歳)
長寿者の多い高齢者の元気なことで有名な沖縄の健康野菜、ゴーヤの効能や食べ方等の情報を収集整理し、作り始めた我が家の敷地内ゴーヤの棚栽培は10年が過ぎ、我が家のゴーヤレシピは自治会の回覧等により広く紹介され、地域の話題となりゴーヤの関心は年々高まっております。
毎日飲むゴーヤ茶は、①月形にスライスし、日当たり良い場所でカラカラになるまで乾かし小袋に入れ保存。乾かし保存したゴーヤはフライパンを熱し、から妙り、粉茶にします。②年間必要なゴーヤは月形にスライスし、熱湯でさっと湯がき冷水に浸して水を切り冷凍保存します。冷凍保存したゴーヤは解凍し手 作りドレッシング漬け等にして年間食べているほか、③冷凍保存したゴーヤは解凍し、佃煮、ジュース、炒め物等に調理しています。また、④収穫期の生ゴーヤは良く洗って、スライス、好みの味で食べる生食ゴーヤは優れた効能があり、我が家は酢・醤油・オリーブオイルに、かつお節を混ぜたゴーヤ手作りドレッシング漬けが大変好評で、ゴーヤレシピを添えて皆さんに勧めております。
ゴ―ヤの苦み成分のチャランチンを始め、ペクチンやカリウム等が含まれているほか、加熱しても壊れにくいビタミンC等、健康に良い成分が多く含まれ、ゴーヤの優れた効能は多いと、情報誌等は整理している。私78歳、妻75歳となりましたが、ゴーヤを始め野菜栽培に要する農作業時聞は長く、暑くても早朝から働き、地域の社会奉仕活動等にも参加できるのも、①収穫期のゴーヤは生で食べている②ゴーヤ茶・生姜茶を作り飲んでいる③年間必要なゴーヤは冷凍保存し、その都度調理してゴーヤ手作りドレッシシグ漬け等にして食べていることにより、手足の冷え性の改善や快便等、健康食ゴーヤの効果は極めて大きいものと感じております。
今後も年間必要なゴーヤは敷地内の棚栽培面積約200m²、収穫本数 2,000本を目標に、ほかの野菜と併せた自家栽培は継続し、地域の交流や社会奉仕活動にも積極的に参加し、健康食材ゴーヤの効能等の情報を、多くの方に知って頂きたいと考えております。
〔佳作〕生きがいづくり部門
76歳のヘレンケラー 真岡市 広瀬 ミツヱ様(81歳)
私には胃袋がない。歯もオール義歯である。耳にはスウェーデン製の補聴器が入っている。ヘレンケラーの耳口目の三無をもじって夫は「76歳のヘレンケラーだね。」と笑った。今私は81歳、なぜ76歳かと言えば、その年に夫は急性心筋梗塞で帰らぬ人となってしまったからである。
胃がないから少食で太れず体重は38キロ、やせこけたおばあさんである。その私が北アルプス南アルプスと三千メートル級の山を楽しんでいる。
皆が花嫁修業に励んだ時代の若き日、私はワンゲルの友人に誘われて山にはまった。その時代、子供を持つ女が山に行くなどは許されるものではなかった。私は決心した。50過ぎたら山三昧の日を送るのだと。
その日が近付いた頃、夫は大腸ポリープで入院し、心配の余り私は胃潰瘍となり、胃全部摘出になってしまったのだ。50キロの体重は35キロ、強風にあおられてしまうのだ。
「3年たったら北アルプス」を念じて私の取った生活は以下のようである。
〇パジャマで過ごさない、着替えてお化粧もする。
〇1日3000歩必ず歩く。
〇食事は赤緑白黄黒、5色を1日の中で取る。
〇ひと口、50回噛む
始めの2年は、ご飯は盃一杯である。いきなり腸に入っていくのだから腸が受け付けない。50回噛むのはそのためである。食後苦しくて何度も町をさまよったろう。よくも夫は同行してくれたものだ。
退院後一ヶ月で、無謀とも思われたが、軽いハイキングに出かけたら坂道も普通に歩けた。そして気付いたのは、食後歩いていると徐々に食べた物が下がっていくという感覚である。無論しばし休息を取ってからである。
この一ヶ月間、自分も家族もひたすらいたわることのみに明け暮れ、毎食後は必ず30分以上横になっていたのだ。その生活は、少しずつ変わり、行動する普通の生活になっていった。
だが少食は変わらない。だから良い食材でなければいけない。親戚の農家のおばあちゃんに頼んで農業を始めた。ごぼう以外は殆ど作った。これは、私の力では抜けないから。
無農薬の野菜、5色の食事、毎日のウォーキング、これによって、70代でも槍ヶ岳、北岳、御嶽山など登っている。
「3年たったら北アルプス」が「30年たっても北アルプス」この生きがいあってこそ、81歳のヘレンケラーは、頑張っているんじゃない、楽しんでいるのだ。
〔佳作〕生きがいづくり部門
生きる 塩谷町 矢部 一雄様(78歳)
私にとっての「生きる」ということは、毎日の生活を「おもしろく」過ごしていくことです。「おもしろく」という意味は、ただ単に「楽に」とか「苦労しないで」ということではなく、強いて言えば「真剣にやる」ということです。食事や運動は、面白く生きるための手段だと思います。
食事もイヤイヤ食べたり仕方なしに食べるのでは、滋養にならないと思っています。高齢になると少食になりがちですが、私は1日3回規則正しく食べます。動物性のものは控えて、植物性のものを多めに食べます。甘いものも食べたい時がありますが、食事と一緒に食べて間食はしません。
高校生までは野球少年、社会人となってからはソフトボール、仕事を引退してからはグランドゴルフをやっています。グランドゴルフは週に4~7回やっています。指導者の資格も取りました。運動も心から楽しめるものでなければ続かないと思います。私も自分で続けられるものを探してきました。その結果、毎朝の散歩30分、グランドゴルフ、カラオケの毎日となりました。
そのほか、シルバー人材センターにも登録しています。網戸・障子・襖貼りなど、やったことのないことに挑戦しました。自分がどのくらいのことができるかなと、楽しみながらやってきました。でもお金をいただくのですから、それこそ真剣です。シルバー人材センターの仕事は、自分のため3割、人(社会)のため7割だと思っています。趣味も仕事も両方頑張り、多忙ではありますが、楽しい毎日です。現役時代は運送業をやっていまいた。お金をもらいながら日本全国を旅していたような感覚でした。おもしろく(真剣に)仕事をしていると、お金もついてくる。イヤイヤやると失敗する。お金はついてこない。私の持論です。仕事も娯楽もボランティアもおもしろくやれば、結果はついてきます。
今の私は、これまで私を生きさせてくれた社会に、恩返しをしたいと思っています。それができるには健康でいることが肝心です。おもしろく社会貢献ができる毎日が続くことが、私の「生きる」です。
平成26年度 受賞作品
スポーツと触れ合い 宇都宮市 永井 光二様(76歳)
健康の秘訣は何だろう-と改めて振り返ってみますと、私の場合はスポーツと地域の人々との触れ合いに行き着きます。これがなかったら、きっと引きこもりになっていたでしょう。
スポーツは、40年近くになるテニスで、現在は週に1回になってしまいましたが、テニスクラブに行きコーチについて汗を流しています。仲間がまたすばらしい。始めたころからほとんど変わりなく、同年代の方々の上に様々な経歴の持ち主であることから、困った時には気さくに相談に乗っていただけるのも心強いです。それにも増して、年に1回の海外か国内旅行に始まり、サクラが咲いたと言っては花見、暑いと言っては暑気払い、忘年会、新年会と楽しい日々が続いています。
それ以外の日は何をしているの。一つには週のうちの4日間は、私の地元を拠点に農村地域の環境を守る活動しているNPO法人に請われて、事務や催し物の開催のお手伝いをしています。県によって整備された土水路でのボランティアによる草刈りやごみ拾い、年間を通じての田んぼの学校の開講などを通じて、こどもからお年寄りまで、地元から都市部の人まで多くの方と触れ合い、別れ際には「次回も参加して下さい。」と絆を深めています。
二つには母校の小学校に月に1回ですが絵本の読み聞かせに行ったり、下校時の際に児童の安全な帰宅を街頭で見送ったりしています。孫のような子に大きな声で挨拶をもらうのはとても励みになります。
あとは割愛しますが、こうして振り返ってみると、身体を動かすことと多くの人との触れ合いが、肉体的にも精神的にも健康を維持する上でいかに大切なことかと痛感し、今後も続けていきたいと思っています。
最後になりましたが、こうしたことが出来るのも妻の理解があったからこそです。お礼申し上げます。
Dr.前原のワンポイントチェック!
健康の秘訣を、スポーツとしてはテニスを40年も続けている事と地域の人々との触れ合い、と考えて日々を過ごしていらっしゃいます。草刈りやごみ拾い等のボランティア活動や孫のような小学生への絵本の読み聞かせなどを通じての活動など、楽しく過ごされている様子がうまくまとめられています。
私の健康法 宇都宮市 土屋 為良様(88歳)
私は今年4月で88歳になり、僥倖にも米寿祝に、内閣総理大臣から叙勲され、瑞宝双光章を頂戴し感涙している。
さて、私の健康法の第一は常時体を動かすことに心がけていることである。例えば、月水木金土曜日の半日は、グランドゴルフやパークゴルフで、ボールを追って2千歩から3千歩位歩き、プレー仲間と談笑したりと楽しく過ごしている。又、家にいるときは坪庭の菜園の手入れ・草取り・垣根や庭木の刈込み・鉢植えの花や盆栽いじりと少しもじっとしていない。いやいられないのが本音かも。更には竹工芸を楽しんでもいて、これは想像以上に手先の細やかな動きが要求され、時には工程の都合で夜なべまでするといった具合で割合に気力体力が要求され苦労もしている。
さて、その出来栄えの程は…気にしない気にしない!
次に第二の健康法としては、病気の早期発見・早期治療に心がけている。体調の不具合や痛みなど少しでも感じたら、恥じず、迷わず医者に診てもらうようにしている。その為か今迄に大病に苦しめられることもなくてすんだし、今年5月に腸閉塞を患ったが1か月程の治療ですんでホッとしている。
第三の健康法としては、薬草の煎じ汁の常用である。庭先に生いたドクダミやゲンノショウコ、アマチャズル、イカリソウなどを影干しして一あぶりしたものに、市販のキハダの皮、更に沖縄から取り寄せた「諸々まじり薬草」を一緒にして、家内がじっくりと煎じた汁を朝食後に1~2杯、午後の休みにも2~3杯とお茶代りに飲んでいるが、これはもう40年以上続けて来ていて、その効果を信じて感謝もしている。
以上私の健康づくりの主なものを挙げたが、一般的な、食事は腹八分目とか、野菜を多く、肉魚を少なくとか、減塩・少糖、早寝早起き、小事にくよくよしない・生活のリズムを崩さない、などなど一般的な事にも心がけている。
Dr.前原のワンポイントチェック!
健康法の第一を、「常時体を動かすこと」とされて、グランドゴルフや坪庭の菜園の手入れなど、少しもじっとしていられないご本人の性格がうかがわれます。第二の健康法として、病気の早期発見に心がけているのは、かかりつけ医の協力があるものと思います。薬草の常用を第三の健康法とされておりますが、これは長い人生から学んだ知恵と言えるでしょう。
私の健康づくり 宇都宮市 菊地 昌子様(80歳)
「さあ始めよう」と気合を入れて両手、両足を思いっきり上下に伸ばす。これが一日の始まりです。
毎朝五時前後に目が覚めると寝床で体操をするのが私の日課である。その後、膝の屈伸、横向きになって片足上げを左右百回づつやり、仰向けになって自転車こぎを三百回、舌の運動、健口体操、手足の指のマッサージをして起きあがり、今度はベッドに座って全身のストレッチ、ラジオ体操、足のあげ伸ばし、腕の運動をする。ここが痛いときにはこんな運動をするといいなどと聞いたり読んだりするとすぐに付け加えてしまうのでどんどん増えてしまい、約一時間はたっぷりかかる。全身がしっとりと汗を掻くと足腰が痛くてもトイレに歩いて行けるようになる。昼間も腰が痛くて座っているのが辛いので、ついつい横になってしまうので夕方立ちあがるとよたよたしてしまう。そこで寝転んで体操を始める。約1時間朝と同じ体操をやってやっと夕食の準備にかかることができるようになる。
関節リューマチで足・腰・腕が常にしびれるようなビリビリした痛みがあり手の動かし方によっては肘に激痛が走るので、マッサージをするのも一苦労である。
こんなに痛いのをがまんしながら毎日こんなに時間をかけて体を動かして、はたして効果はあるのだろうか、痛い所を無理して動かして体に悪い影響はないのだろうか、いや毎日体操をしているからこそ、この程度で何とか日常生活ができる状態でいられるのだろう。
右足付根の痛みが薄らいだのは毎日の体操の利き目が現れたのだろうか等々自問自答を繰り返しつつ、痛いからといって動かさないでいると体が固まってしまって動かなってしまうのではないかと、それが怖くて毎日毎日体操を続けています。私の健康づくりの源と信じて。
Dr.前原のワンポイントチェック!
朝と夕方に一時間の体操をなさっている。正解です。動かないでいると体が固まってしまいます。運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ、和名:運動器症候群)」といいます。進行すると介護が必要になるリスクが高くなります。健康づくりを続けて下さい。
私の健康法 宇都宮市 三谷 正幸様(89歳)
私は今年89歳になります。大正14年生まれなので昭和の年号と歳が同じなので分かりやすかった。
私の健康法は、食事、運動、気持の持ちようです。子供の頃は腺病質で、風邪は終始引いており、大腸カタルを2度治療しました。終戦になり食物が限られた時は、さつま芋、じゃがいも、雑穀類の食事のため消化器官はだいぶ良くなりました。しかし、よいことばかりなく、昭和33年頃になり、食事も思う存分食べられるようになると仕事の関係もありましたが、毎日夜おそく酒を飲むことが多くなり、その後には十二指腸潰瘍で入院し、1ヶ月後退院しました。その当時の手術には輸血がかかせず、血清肝炎になりその治療で時間を過ごしましたが、女房もこのままでは50歳まで生きられないと云い、食事の改良を始めました。それまでの肉食、脂肪分の多いもの消化の悪いものは、残らず退けました。塩分の取りすぎには、食卓には塩・しょうゆ等をおかず、一例ですが肝臓にはしじみが良いといえば1週間3~4度しじみ汁の出るという極端な食事療法をしましたので消化器の病気も一時良くなりましたが、15年前にC型肝炎との診断を受けたのを機会に、酒、タバコを止め、病院では3ヶ月に1回CT、血液検査もし、2回程肝臓に小さいがんができましたが、ラジオ波で初期治療ができました。これも体に気をつけている証拠と思っています。
又運動は66歳の時に車の免許証を返納しもっぱら歩くことを心がけましたので、体力もつき、毎日元気で歩いています。
又気持ちの持ちようは、私の信じる浄土真宗の親鸞聖人の教えにより、余りくよくよせずに、仏様を信じるために念仏などをあげています。
兄弟3人が60歳前後にがんで亡くなったこともあり、3人が同じような食事をしていたようでもあり、40前後に食事を変えたことが一番良かったと思います。
Dr.前原のワンポイントチェック!
食事、運動、気持ちの持ちようが私の健康法とのこと、正にその通りです。十二指腸潰瘍の手術をされ、C型肝炎、肝臓に小さながんができ、ラジオ波で治療されたとのこと。しかし余りくよくよせずにすごされている様子がわかり安心しました。

川柳

令和4年度 受賞作品
〔最優秀賞〕
じじとばば 互いを杖に 朝散歩 宇都宮市 浅野 政一 様(88歳)
米寿と傘寿の夫婦です。フレイルにならないよう努力していますが、その一つができるだけ歩くこと、転ばぬことです。二人してする朝の散歩は空気が澄んでいて自動車やひと気も少なく気持ち良く健康に良いです。
〔優秀賞〕
運動は 過ぎず ほどほど怠らず 那須町 吉田 幸夫 様(75歳)
生活の3大要素である食事、運動、睡眠、特に運動は自分の体力や環境を考え、無理せず苦にならない内容で継続することが大切。
〔優秀賞〕
スクワット 無理は駄目よと 孫の声 栃木市 青木 友子 様(75歳)
シルバー大学を出てから、ボランティアに目覚め、美術館の案内、病院車椅子手伝い、介護施設へ民話、歌、おしゃべりの訪問等、楽しくボランティアに励んで来ましたが、コロナのため、川柳以外は出来なくなり早く元に戻ることを願っております。
〔佳作〕
愛犬と 今日も達成 一万歩 宇都宮市 唐澤 到子 様(81歳)
本人は、愛犬の散歩と思っているのでしょうが、実態は、常に犬が先行しています。しかし今日も仲良く一万歩達成です・万歳。
〔佳作〕
医者代と 思い妻との ジム通い 真岡市 松浦 金三 様(79歳)
定年退職してからは外出や運動も減って、市の検診でメタボ予備軍と指摘されて妻とスポーツジムへ通う事になりました。三年間で実年齢よりもマイナス体に若返り嬉しくてジム通いが日課の一部になりました。
〔佳作〕
足腰を 鍛えて老いを 迎え撃つ さくら市 内山 正 様(78歳)
高齢になると足腰が衰えてきて、日常生活にも支障を来すようになる。そのため、普段から足腰を鍛えておき、やがて来る老いに立ち向かい老化を遅らせる。
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